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多子世帯や多胎世帯への支援が手厚い杉並区の子育て支援

多子世帯や多胎世帯への支援が手厚い杉並区の子育て支援

23区内にも関わらず、自然豊かで閑静な住宅街が広がる杉並区。
実は、日本のアニメ制作会社のうち約2割が杉並区に集まっているといわれるほど、アニメ産業が盛んな地域です。
そんな杉並区の学校や子育てに関する支援・補助金などの情報について詳しくお伝えしていきたいと思います。

■杉並区の基本情報

【参照情報】

・杉並区の基本情報

・杉並区の鉄道情報について

・南北バス「すぎ丸」について

23区の西側に位置する杉並区は区内で8番目に広く、面積34.06平方キロメートルです。「城西地区」とも呼ばれており、比較的自然に恵まれた住宅地として発展してきました。世帯数は325,403世帯、人口573,504人です。(令和3年1月1日現在)

区内にはJR中央線、東京メトロ丸の内線、京王井の頭線、西武新宿線が乗り入れています。また、南北に分かれている路線をつなぐコミュニティーバス「すぎ丸」が便利です。阿佐ケ谷駅と浜田山駅を結ぶ「けやき路線」、浜田山駅南と高井戸駅入口を結ぶ「さくら路線」、西荻窪駅と久我山駅を結ぶ「かえで路線」の3路線が運行しています。なお、新宿、渋谷などの副都心へのアクセスが良く、ファミリー向けの住宅地が多いことから、子育て世帯に人気があるエリアといえるでしょう。

■杉並区の子育て環境

【参照情報】

・公園、児童遊園、遊び場について

・杉並区の公園について

・杉並区の特色ある公園について

・日本フィルハーモニー交響楽団との友好提携

杉並区には5つの都立公園と、300を超える区立公園があります。春になると700本もの桜並木が素晴らしい「善福寺川緑地」、バーベキュー広場がある「和田堀公園」、遊びながら交通ルールを学ぶことができる「杉並児童交通公園」など、家族みんなで楽しむことができる公園がいっぱいです。

杉並区は吹奏楽部に所属する高校生の憧れ「全日本吹奏楽コンクール全国大会」が開催されていた聖地「普門館」があったことから、音楽の街としても有名です。
また、「日本フィルハーモニー交響楽団」と相互協力の友好提携を結んでおり、区民がより質の高い音楽に触れる機会を増やしています。

区役所でのロビーコンサート、普段見ることができないリハーサルを見学できるイベント、区内の小中学校へ出張音楽教室など、さまざまな形で本物の音楽を楽しむことが可能です。

■杉並区の幼稚園・保育園は?

【参照情報】

・杉並区の区立保育園について

・杉並区の私立保育園について

・杉並区の私立幼稚園について

・杉並区の地域型保育事業について

・杉並区の待機児童について

杉並区内の幼稚園や保育園の数は下記の通りです。

  公立 私立
幼稚園 0園 37園
認定こども園 6園 0園
保育園 38園 127園

*その他、認証保育所10園、小規模保育事業所27園、家庭的保育事業12園、事業所内保育事業6園、家庭福祉員・家庭福祉員グループ4園 等

杉並区は2016年の段階で136人の待機児童がいたため、共働き世帯にとって保育園激戦区といえるエリアでした。しかし、区用地の活用、認可保育所を核とした施設整備、丁寧なマッチング等により2018年に待機児童数0を達成しました。

■杉並区の学校は?

【参照情報】

・杉並区の公立小学校について

・杉並区の私立小学校について

・杉並区の私立中学校について

・杉並区の小中一貫教育校について

・杉並区の都立高校について

・杉並区の私立高校について

・杉並区の私立大学・短大・高専について

・杉並区の小中一貫教育について

杉並区の教育施設の数は下記の通りです。

  公立 私立
小学校 40校 2校
中学校 23校 9校
高等学校 7校 12校
大学 0校 5校

*小中一貫教育校2校を含む

●杉並区の公立小学校一覧

●杉並区の公立中学校一覧

杉並区では義務教育9年間を通して一貫した教育の充実を図るために、すべての区立学校で小中一貫教育を推進しています。なお、現段階で施設一体型は2校のみとなっており、多くの学校では小学校と中学校の距離が離れている「施設分離型」による一貫教育です。校舎の老朽化や学校規模・地域の実情などにあわせて施設一体型の小中一貫教育校を増やしていく計画となっています。

■杉並区の子育て支援制度

1. ゆりかご面接とゆりかご券

・無償の子育て応援券について

・有償(購入制)の子育て応援券について

杉並区では出産から子育て期を継続してサポートするため、すべての妊婦に対して助産師・保健師等による「ゆりかご面接」を行っています。ゆりかご面接を受けた方には、杉並区子育て応援券「ゆりかご券」1万円を交付。その後、出生時に3万円(多子世帯は3万5000円)、以降2歳まで毎年4月初旬に1万5000円(多子世帯2万円)のゆりかご券の無償交付があります。ゆりかご券は、親子地域ふれあいサービス、親をサポートするサービス、子供を預けるサービス、インフルエンザ予防接種などに利用ができます。

なお、5歳までの子供がいる保護者が購入できる有償の「ゆりかご券」もあります。1冊(1万円分)につき4,000円で、子供1名につき年間3冊まで購入が可能です。

・ゆりかご面接について

・杉並子育て応援券「ゆりかご券」について

2.産前・産後支援ヘルパー

杉並区に住民登録があり、家族から家事や育児の援助が受けられない妊婦および産後15日以内のママと赤ちゃんが対象です。区から委託を受けた事業所のスタッフが自宅を訪問し、食事作り・洗濯・掃除・買い物などの家事支援、上の子の送迎や世話などを手伝ってくれます。(生活保護・非課税世帯は無料/その他は1時間1,500円の負担、ゆりかご券の使用可)

・産前、産後支援ヘルパーについて

3.子ども医療費助成

乳児および小・中学生(15歳に達した最初の3月31日まで)が助成の対象。保護者の所得制限はなく、保険診療の自己負担分が全額助成されます。

・子どもの医療費助成(マル乳・マル子・マル青医療証)について

4. 多子世帯支援

杉並区では2人以上の子供を育てている家族(多子世帯)を対象に、費用負担の軽減や優遇措置を行っています。例えば、認可保育園・区立子供園等に入所している児童が第2子の場合、保育料が約半額、第3子以降は無料です。また、学童クラブも同時に2名以上の子供が利用している場合、2人目以降は半額となります。

また、多胎世帯への支援も充実。妊娠中から3歳未満までの多胎児がいる世帯は、家事・育児支援ヘルパーが1時間500円で利用できます。(ゆりかご券利用可)また、「さくらんぼ面接」を行っており、0、1、2歳時に各1回24,000円分のタクシー利用券が交付されます。

・多子世帯支援の取り組みについて

・多胎児家庭支援事業について

5. 私立幼稚園の補助金

区内在住の満3~5歳児が私立幼稚園等(区外園含む)へ入園する場合、下記のような補助が行われます。

・入園料補助金:全世帯の保護者を対象に1人1回限り6万円を補助

・保育料補助金:月額上限30,100円(世帯によって加算あり)

 ※新制度に移行していない従来型私立幼稚園等に通う園児の保護者の方が対象

・預かり保育利用料等に対する補助金:日額単価450円×利用日数または月額11,300円の少ない方

・副食費補足給付:月額上限4,500円(生活保護、非課税世帯、年収約360万円未満、すべての第3子以降の園児が対象)

・私立幼稚園の保護者補助金等について

6. 就学援助

経済的な理由で義務教育の就学が困難な杉並区在住の国公立小・中学校に通っている児童・生徒に対し、学用品費、給食費、学校行事費、体育実技用具費(中学生のみ)、入学準備金、修学旅行費などを援助する制度です。※小学校入学前に新入学準備金の申請が可能

・就学援助制度について

7. 杉並区奨学資金の貸付

高等学校・高等専門学校・専修学校に在学中および就学予定の方で、向学心はあるが経済的理由により就学することが困難な生徒に対して無利子で奨学金(月額奨学金と入学準備金)を貸し付ける制度です。貸付が終了してから1年据え置き後、10年以内に返済する必要があります。

・杉並区奨学資金貸付について

8. 子ども食堂

杉並区内には、25の子ども食堂があります。無料または低価格で食事を提供するだけでなく、学習支援や宿題の手伝いなどをしている食堂など特色豊かです。また、子供だけでなく誰でも参加OKな食堂が多いため、多世代交流や地域のつながり強化にも役立っています。

・杉並区内の「子ども食堂」について

9. ゆう杉並(杉並区立児童青少年センター)

児童館といえば、未就学児や小学生が行くところだと思われがちですが、杉並区には中高生がメインで利用できる児童館があります。館内には体育館、カフェ、音楽スタジオ、ミキシングルーム、ボルダリングができる壁などがあり、放課後を過ごす場所として最適です。中高生による施設の運営委員会を設置し、子供たち自身によってより良い居場所になるように工夫が凝らされています。

・ゆう杉並について

まとめ

子育てが大変になりがちな多子世帯や多胎世帯への手厚いサポート、子育て支援や保育のサービスに利用できる「ゆりかご券」の交付、中高生の居場所づくり支援など、生まれる前から高校生になってもずっと続いていく長期的な子育て支援が印象的です。
杉並区は子育てがしやすい環境づくりに力を入れているので、ファミリー世帯にとって住みやすい街かもしれませんね。