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ブック事業や三人乗り自転車購入助成など、独自の支援が充実している葛飾区の子育て支援

ブック事業や三人乗り自転車購入助成など、独自の支援が充実している葛飾区の子育て支援

映画「男はつらいよ」の寅さんやマンガ「葛飾区亀有公園前派出所」などで有名な葛飾区は、下町情緒あふれる町並みが数多くあります。
江戸刷毛、江戸鼈甲、江戸押絵羽子板、棕櫚たわしなど、伝統工芸品の種類が豊富なことも特徴です。そんな葛飾区の学校や子育てに関する支援・補助金などの情報について詳しくお伝えしていきたいと思います。

■葛飾区の基本情報

【参照情報】

・葛飾区の概要

・葛飾区公共交通網整備方針

葛飾区は23区の北東端に位置し、面積は34.80平方キロメートル。埼玉県と千葉県の両県に面している唯一の区です。
荒川・江戸川・大場川が区の境にあるほか、中川・新中川・綾瀬川が区内を流れており、比較的身近なところに多くの水辺があります。区の世帯数は237,862世帯、総人口465,079人です。(令和2年4月1日現在)

区内には、JR常磐線・総武線、京成本線・押上線・金町線、北総線の6路線が乗り入れています。南北方向の交通ネットワークが若干不足気味なことから、循環バスの導入やバス停付近に駐輪場を整備する「サイクル&バスライド」などの計画が進められているところです。

■葛飾区の子育て環境

【参照情報】

・葛飾にいじゅくみらい公園について

・新宿交通公園について

・水元スポーツセンター公園について

・にいじゅくプレイパークについて

・科学教育センター「未来わくわく館」について

・葛飾区郷土と天文の博物館公式サイト

葛飾区には公園・児童遊園が318園あります。サッカーや野球ができる多目的広場、走り回れる原っぱ、ターザンロープなどがある区内最大の「葛飾にいじゅくみらい公園」、無料の自転車やゴーカートの貸し出し、ミニSLに乗車できる「新宿交通公園」、ポニーの世話や乗馬体験ができるポニースクールを併設した「水元スポーツセンター公園」、プレイリーダーがいて子供の遊びを支援してくれる「にいじゅくプレイパーク」など、週末はどの公園も親子連れでいっぱいです。

また、実験室や工作室、空気・水・光をテーマにした参加体験型の展示装置がある「未来わくわく館」、葛飾の自然と歴史やプラネタリウムを楽しめる「郷土と天文の博物館」など、子供たちが科学や天文の世界に気軽に触れられる生涯学習施設もあります。

■葛飾区の幼稚園・保育園は?

【参照情報】

・区立保育園について

・私立保育園について

・第31回葛飾区子ども・子育て会議 議事録(P3待機児童数)

葛飾区内の幼稚園や保育園の数は下記の通りです。

  公立 私立
幼稚園 3園 24園
認定こども園 0園 5園
保育園 41園 82園

*その他、認証保育所9園、家庭福祉員(保育ママ)19名、小規模保育事業所16園

葛飾区の乳幼児人口は減少しているものの保育需要は年々高まっており、令和2年度の待機児童数は21名。そのうちの8割近くが1歳児です。そのため、待機児童緊急対策事業として入所の希望が多い1歳児を中心に一時保育スペースの活用や、施設整備を行って定員を確保しています。

また、0歳児の予約入園があるのも共働き世帯にとってうれしいポイントです。育児休業から職場復帰する時期に合わせ、5月から10月の入園を事前に予約可能。安心して育児休業を取得でき、スムーズな職場復帰ができます。

■葛飾区の学校は?

【参照情報】

・葛飾区立保田しおさい学校 入校案内

葛飾区の教育施設の数は下記の通りです。

  公立 私立
小学校 50校 0校
中学校 24校 3校
高等学校 5校 2校
大学 0校 2校

*小中一貫教育校2校を含む

葛飾区は「新小岩学園(松上小学校と新小岩中学校)」と「高砂けやき学園(高砂小学校と高砂中学校)」の2校が小中一貫教育校となっています。また、小学校と中学校が隣接している5箇所に関しても、一貫教育校の開校に向けた研究が行われているところです。小中一貫教育校は、9年間の一貫した教育を行うことで「確かな学力の定着」と「豊かな心の育成」を目指しています。

また、喘息、肥満、虚弱、心や体の健康を崩して生活リズムが不規則になってしまった児童のための全寮制の特別支援学校「保田しおさい学校(小学3年から6年生対象)」があるのも特徴的です。

■葛飾区の子育て支援制度

1. 妊娠・出産・子育て支援事業

葛飾区では妊娠、出産、子育てを継続してサポートするため、助産師・保健師・看護師による「ゆりかご面接」を行っています。ゆりかご面接を受けた方には、妊娠子育て応援券(2万円)を交付。また、移動が困難になるため外出が減りがちな妊娠期をサポートすべく、5,500円分をチャージした公共交通機関の利用が可能なICカードが配布されます。

※妊娠子育て応援券の金額は令和2年6月1日現在です。新型コロナウイルス感染予防の観点から一時的に増額しているため、今後変更になる可能性があります。

・ゆりかご葛飾について

・マタニティパスについて

2.産後ケア

葛飾区に住民登録があり、家族から援助が受けられず、体調不良や育児不安がある産後4ヶ月未満のママと赤ちゃんが対象です。泊まりでケアが受けられる「宿泊ケア」、助産師が自宅を訪問してくれる「乳房ケア」、産後のママの心と体の休息ができる「デイケア」の3種類があります。※宿泊ケアと乳房ケアは有料です。

・産後ケアについて

3.子ども医療費助成

乳児および小・中学生(15歳に達した最初の3月31日まで)が助成の対象。保護者の年収制限はなく、保険診療の自己負担分が全額助成されます。

4.ブックスタート・セカンドブック事業・かつしかっ子ブック事業

葛飾区では3~4ヶ月検診時と3歳児検診時の2回、年齢に合わせた絵本を配布しています。絵本を通じて親子で心豊かな時間を持ってもらうため「読み聞かせ」や「おはなし会」なども開催。また、節目である小学1年生および中学1年生を対象に「かつしかっ子ブック事業」としておすすめの本20冊のなかから1冊を選んでもらい、教育長のメッセージを添えてプレゼントしています。

ブックスタート・セカンドブック事業・かつしかっ子ブック事業

・ブックスタート・セカンドブック事業・かつしかっ子ブック事業について

5. 三人乗り自転車等購入費助成事業

葛飾区在住の6歳未満の子供を2名以上育てている方は、三人乗り自転車(幼児2人同乗用自転車)や関係物品の購入費に対して助成が受けられます。助成額は購入金額の1/2までとし、上限3万円までです。※事前申請制のため、購入前に申請が必要

・三人乗り自転車等購入費助成事業について

6. 私立幼稚園の補助金

区内在住で私立幼稚園等(区外園含む)へ入園する場合、下記のような補助が行われます。

・入園料補助金:全世帯の保護者を対象に8万円を限度として補助

・保育料補助金(2歳児のみ):世帯の所得や第何子判定によって補助額が異なる

 ※新制度に移行していない従来型私立幼稚園等に通う園児の保護者の方が対象

7. 就学援助(公立小・中学校でかかる費用の援助)

就学援助は葛飾区在住の公立小・中学校に通っている児童・生徒に対し、学校給食費、校外活動費、修学旅行費、学用品、体育実技用具費、新入学児童生徒学用品等購入の支払いの一部を援助する制度です。※小学校入学前に新入学準備金の申請が可能です。

8. 多子世帯の給食費補助制度

葛飾区在住で中学生以下の子供が3人以上おり、葛飾区立学校(小・中学校および保田しおさい学校)に在籍している子供が1人以上いる世帯に対して給食費補助が行われます。※原則として、補助が行われるのは3人目以降の人数分です。

9. 葛飾区奨学資金貸付

葛飾区内に6ヶ月以上住んでいて、学習意欲がありながらも経済的理由により就学が困難な方に「葛飾区奨学資金積立基金」から無利子で奨学資金を貸し付ける事業です。卒業後15年以内に返済を行う必要があります。※葛飾区奨学資金積立基金は寄付から充てられています

葛飾区奨学資金貸付

・葛飾区奨学資金貸付制度について

まとめ

歴史や自然に恵まれた葛飾区は、下町情緒あふれる古き良き町並みを残したエリアです。「子育てにやさしいまち」として、妊婦の外出をサポートするマタニティパスや、三人乗り自転車等購入費助成、多子世帯の給食費補助などの細やかな部分にまで支援が行き届いているのが魅力のひとつといえるでしょう。葛飾区独自の子育て政策は、ファミリー世帯にとってうれしいものばかりですね。