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ZEHリフォーム補助金の併用ガイド|制度別のOK例とNG例を詳しく紹介(前半)

ZEHリフォームを検討する中で、「補助金をできるだけ活用したい」と考えるのは自然なことです。

ZEH(ゼッチ)リフォームとは、断熱+省エネ+創エネで年間エネルギー収支をゼロに近づけるためのリフォームを指します。

ZEHリフォームを対象とした補助金には、さまざまな種類があります。

しかし、国や自治体が提供する複数の補助制度はそれぞれに対象工事や条件が異なり、併用できるものとできないものの見極めが難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、ZEHリフォームに使える主な補助金制度の概要を整理したうえで、併用できる組み合わせやNGとなる例を具体的に紹介。

さらに、補助金をうまく併用するためのポイントや注意点、申請の流れまでをわかりやすく解説します。

無駄なく、賢く、補助制度を使いこなすための完全ガイドとしてぜひご活用ください。

>ZEHリフォーム補助金の申請や注意点については“ZEHリフォーム補助金申請の流れ&注意点まとめ”をご覧ください。

ZEHリフォームに使える主な補助金制度一覧

まずは、ZEHリフォームに活用できる主要な補助金制度を簡単に紹介しておきましょう。併用を考える上でも、各制度の「対象工事」や「条件」を把握しておくことが重要です。

補助制度名概要主な対象工事(例)
子育てグリーン住宅支援事業(2025年度)すべての世帯が対象の国の補助制度
一定の省エネ性能を満たすリフォームに対応
断熱窓や断熱ドアへの改修、外壁や屋根の断熱改修、床断熱改修、エコキュートの交換、バリアフリー改修など
先進的窓リノベ2025事業高性能な断熱窓や断熱ドアへの改修に特化
補助率が高く(最大200万円)、人気が高い制度
高断熱窓への交換、内窓設置、ガラス交換、断熱ドアへの交換など
給湯省エネ2025事業高効率給湯器(エコキュート、エネファーム等)への交換を支援高効率な給湯設備の設置や更新
長期優良住宅化リフォーム推進事業性能向上リフォームを対象とする補助
バリアフリーや耐震なども対象になる
構造躯体の補強、断熱改修、設備更新、劣化対策など
自治体の補助金(例:東京都、23区など)各自治体ごとに内容や条件は異なるが、国の制度と併用可能なケースが多い
(条件が合えば国+東京都+区のトリプル併用も可能)
太陽光、蓄電池、断熱、EV充電器、V2H※など

※V2H(ブイツーエイチ)とは……電気自動車(EV)に蓄えた電気を家庭で使えるようにする仕組みです。Vehicle to Home(ビークルトゥホーム)の略で、EVを“走る蓄電池”として活用でき、停電時の非常用電源としても役立ちます。

▼詳細な補助額や条件、対象製品については、別記事にて詳しく解説しています。

【関連リンク】

・【2025年最新版】ZEHリフォームに使える補助金を徹底解説!制度・対象工事・併用のコツ

・【2025年最新】ZEHリフォームは補助金でお得に!東京都・23区・国の支援制度と費用例を徹底解説

・【2025年最新】先進的窓リノベ補助金はいつまで?申請方法やトータルの費用相場をわかりやすく解説!

・【2025年最新】子育てエコホーム住宅支援は終了?ZEHリフォームに使える「子育てグリーン住宅支援事業」とは

どの補助金制度が併用できる?OK例とNG例まとめ

ZEHリフォームに使える補助金制度は複数ありますが、全てが併用できるわけではありません。

ここでは「どのような組み合わせなら併用可能か」「どういうケースでNGになるのか」を具体例とともにわかりやすく紹介します。

補助金の併用がOKになるケース

以下のようなケースでは、補助対象となる工事の内容や箇所が異なることから、補助金の併用が可能です。

【 OK例1】異なる工事箇所で異なる制度を使う

・窓の断熱改修 → 先進的窓リノベ2025事業・給湯器の交換 → 子育てグリーン住宅支援事業※  or  給湯省エネ2025事業

→ 各制度の補助対象工事が重ならなければ、別々の補助金を併用可能。

※給湯器の交換単体での利用は不可。制度が定める必須工事を2つ以上組み合わせて実施する必要があります。

同じ住宅の中でも、補助金制度ごとに対象とする工事内容が異なる場合は、別々の制度を適用できます。

たとえば、窓には「先進的窓リノベ2025事業」、給湯器には「子育てグリーン住宅支援事業」や「給湯省エネ2025事業」といった具合に分けることで、制度を併用しつつ最大限の補助を受けられます。

【 OK例2】国と自治体の制度を併用する

・子育てグリーン住宅支援事業(国)+ 東京都の断熱改修補助(都)・先進的窓リノベ(国)+ 足立区の省エネリフォーム補助金(区)

→ 国と自治体の制度は財源が異なるため、併用が可能な場合が多い

国と自治体の補助金制度は財源が異なるため、併用可能なケースが多くなっています。

特に東京都や23区の制度は、太陽光や蓄電池、断熱工事などに特化しており、国の制度に上乗せするような形で活用することができます。

ZEHリフォーム補助金の併用がNGになるケース

一方で、同じ工事内容、同一製品に対して複数の補助金を使うことは基本的にできません。

【 NG例1】同一工事に重複して申請

同じ窓の断熱改修に「子育てグリーン住宅支援」と「先進的窓リノベ」を併用

→ 窓工事は1制度のみ申請可能。どちらかを選択する必要あり

このようなケースでは、同じ対象(窓)に対して財源の同じ2つの制度で補助を申請しているため「重複助成」となり、原則としてどちらか一方しか使えません。

工事内容を分けるか、どちらの補助額が大きいかを比較して選ぶ必要があります。

【  NG例2】同じ給湯器で国と国の制度を併用

エコキュートに「子育てグリーン住宅支援」と「給湯省エネ2025事業」の両方を申請

→ 両方とも国の制度かつ対象工事が重複するため、原則不可

どちらも国の制度であり、対象工事が給湯設備で重なっているため、併用はできません。

申請時点で弾かれるか、採択後の実績報告段階で不正とみなされる恐れもあります。

【  NG例3】制度要件を満たさない製品で併用申請

窓と給湯器のZEHリフォームを行い補助金の併用申請をしたが、片方が登録対象外だった

→ どちらかの制度で要件未達だと、申請自体が不成立になります。

補助金制度を利用するには、使用する製品が「登録された型番および性能」を満たしていることが必須です。

未登録品や性能未達の設備を使った場合、補助そのものが認められず併用以前の問題になります。

併用の可否を確認するポイントまとめ

ここまでの内容を踏まえて、補助金を併用する場合は以下を確認し、確実に補助が受けられるよう準備をしましょう。

チェック項目確認ポイント
対象となる工事の内容□ 同じ工事内容に重複申請していないか
補助制度の種類□ 国と国?国と自治体?財源が異なるかどうかを確認
対象製品の性能や登録要件□ 各制度で定める性能要件や登録製品に適合しているか
申請のタイミングと着工時期□ 事前申請が必要な制度で、工事開始前に申請が行われているか
併用が明記されているか□ 制度の公式情報に「併用可」「併用不可」の記載があるか

【補助金別】併用可能なパターンの早見表(表形式)

補助金制度子育てグリーン住宅先進的窓リノベ2025事業給湯省エネ2025事業東京都の補助金区独自の補助金
子育てグリーン住宅―△※△※◯◯
先進的窓リノベ2025事業△※―◯◯◯
給湯省エネ2025事業△※◯―◯◯
東京都の補助金◯◯◯―◯
区独自の補助金◯◯◯◯―

※リフォーム箇所が重複しない場合は併用可能。

併用の可否は工事内容や製品、地域要件、時期などによって異なります。必ず各制度の最新情報をご確認ください。

ZEHリフォーム補助金の併用を成功させるためのポイント

複数の補助金制度を併用して最大限の補助を受けるには、制度を“知っている”だけでなく、戦略的に活用するための準備と判断が重要です。

ここでは、実際に併用申請を行ううえで失敗しないための「5つのポイント」を紹介します。

① 対象工事をうまく分けて申請する

同じ工事に重複して申請するのはNGですが、部位や機器ごとに工事を分ければ複数制度の併用が可能です。

【例】

・窓やドアの断熱改修 → 先進的窓リノベ2025事業
・給湯器の交換 → 給湯省エネ2025事業
・躯体の断熱改修 → 子育てグリーン住宅支援事業

このように、あらかじめ「工事内容ごとに適した(=補助金額の大きい)制度」を選び、計画的に申請区分を分けておくとスムーズに併用が進みます。

② 最新情報をもとに制度の条件を確認する

補助金制度は年度ごとに内容が変更されることがあります。

補助額や対象製品、受付期間、併用可否も年度によって変動するため、古い情報の鵜呑みは厳禁です。

【必ず確認すべきポイント】

・制度の併用可否
・対象製品の型番や登録の有無
・着工前の申請必須かどうか※自治体の補助金制度では、前年と今年では申請のタイミングが変更になっているケースが多く見られます。
・リフォーム内容に応じた制度の補助額

各制度の公式ページや登録事業者の案内を通じて、常に最新版をチェックしましょう。

③ 申請や制度に詳しい業者を選ぶ

多くの補助金制度は「登録事業者」が申請を代行します。

登録事業者とは、国や自治体が定める制度に基づき、所定の要件を満たしたうえで登録されている施工会社や事業者のことです。

しかしZEHリフォーム関連の補助金は制度ごとにルールが異なるため、経験が少ない業者ではミスや非採択のリスクが高まってしまう可能性があります。

【業者選びのポイント】

・補助金の申請実績が豊富か
・複数制度に対応できる知識とサポート体制があるか
・補助金対象となる製品や施工方法に精通しているか

特に国の補助金制度は、申請手続きが複雑になることも多いもの。

安心して補助金を受け取りたい方は、業者選びの段階であらかじめ「ZEHビルダー※1」「登録事業者」「BELS※2取得経験あり」などの実績を確認するのがおすすめです。

※1:ZEHビルダーとは……国に登録された、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及目標を掲げている住宅会社や施工会社のことです。ZEH基準に対応した設計、施工を行う事業者として公表されています。

※2:BELS評価とは……建物の省エネ性能を第三者機関が評価し、星や数値で示す制度です。住宅のエネルギー消費性能を客観的に確認できます。

④ 工事スケジュールと申請タイミングを管理する

補助金制度は「着工前申請」が必須になっている場合が多く見られます。

制度によっては交付決定前に着工すると補助対象外になることもあるため、申請から着工までのタイミングには特に注意しましょう。

【管理すべきこと】

・申請書類の提出期限
・補助金の交付決定日
・工事の開始日と完了日
・実績報告や完了報告の期限

申請窓口や制度が複数にまたがる場合は、業者との連携を密にして、スケジュールを「制度ごと」に整理しておきましょう。

⑤ 自治体の独自ルールや対象条件も確認する

地方自治体の補助金には「対象地域に住んでいること」「特定の登録業者(区内の事業者など)を使うこと」「施工後に居住すること」など、特有の条件が設けられている場合があります。

また、自治体ごとに「他制度との併用可否」も異なるため、あらかじめ自治体の補助金ページや相談窓口で条件を確認しておきましょう。

⑥工事内容の優先順位と制度にあわせた段取りを行う

ZEHリフォームでは、「補助金ありきで工事を決める」のではなく、補助金の制度ごとに求められる条件とスケジュールに合わせて、工事の順番を設計することがとても重要です。

特に複数の制度を併用する場合、工事を行う順番によっては補助金の対象外になってしまうリスクもあります。

以下では工事ごとに補助制度を組み合わせながら、合理的にスケジュールを組むための具体的な例を紹介します。

※あくまでも例であり、実際のベストな優先順位は異なる可能性があります。詳細は必ず施工業者に相談の上ご決定ください。

【例1】断熱窓と高効率給湯器を設置したい場合

1. 先進的窓リノベ2025事業(窓)を着工

→契約後に着工。必要に応じて交付申請の予約(任意)を行う。

2. 給湯省エネ2025(給湯器)を着工

→こちらも契約後に着工。必要に応じて交付申請の予約(任意)を行う。

3. それぞれ交付申請

→ 2つとも工事完了後に申請する制度のため、工事完了後に登録事業者が申請を行う。並行して申請準備もできるが、制度によっては申請開始時期が違う場合もあるので注意。

【例2】太陽光と蓄電池、断熱材、エコキュートなどをまとめて工事したい場合

1.東京都または区の補助金(太陽光や蓄電池、断熱)をまず確認

→ 地方自治体の制度は上乗せ支援となるケースあり。都の予算枠や年度ごとの申請期間に注意。

2.断熱材:子育てグリーン住宅支援事業 or 長期優良住宅化リフォーム推進事業で申請

→ 断熱改修は複数制度があるため、より補助額が高い制度を選択。長期優良住宅化リフォーム推進事業は着工前の申請が必要だが、子育てグリーン住宅支援事業は工事完了後の申請のため申請タイミングに注意。

3.給湯器(エコキュート):給湯省エネ2025事業を利用

 → 製品登録や設置条件を満たしているか早めにチェック。工事完了後に申請を行う(必要に応じて着工前の交付申請予約も活用する)。

【スケジュール例】

1.東京都補助金(または区)の交付決定を先に取得
2.国の補助金制度も併せて交付決定を取得(着工前申請型の制度の場合)
3.工事完了後申請型の補助金は工事を終えてから申請。着工前申請型の補助制度を利用する工事の着工は、それぞれの交付決定通知日以降に実施

※上記はあくまでも例であり、実際のベストな優先順位は異なる可能性があります。また申請タイミングは制度ごとに異なります。詳細は必ず施工業者に相談の上ご決定ください。

ポイントまとめ

・工事の順番より「補助金の交付決定タイミング」が最優先
・対象制度ごとに必要な書類や手続きのタイミングを一覧化しておくとスムーズ
・一括リフォームであっても「申請対象を工事項目別に分ける」ことで併用の幅が広がる
・登録事業者の経験値により、適切な段取りの提案ができるかどうかも大きな差に

>ZEHリフォーム補助金の申請や注意点については“ZEHリフォーム補助金申請の流れ&注意点まとめ”をご覧ください。

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監修者
近岡 正平
株式会社ファミリーDesign

Manager

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二級建築士
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