【2026年版】ZEH補助金と併用可能な制度一覧|住宅ローン減税・税制優遇まで徹底解説(後半)

前半では、ZEH補助金の基本制度や、住宅ローン減税、固定資産税減額措置、贈与税非課税枠といった補助金以外の制度をご紹介しました。
年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロに近づける住宅の「ZEH」。
新築のZEH住宅の建設や購入、ZEH化を目指すZEHリフォームでは「ZEH補助金」が利用できるケースがあります。
ここからは、皆様が特に気になる 「ZEH補助金同士はどこまで併用できるのか」、そして 「実際にどのような組み合わせで使われているのか」 に焦点を当てて解説します。
補助金は制度ごとにルールや条件が異なるため、併用を検討する際は仕組みを正しく理解しておくことが成功のカギです。ぜひご参考にしてみてください。
>>ZEH補助金の概要や併用できる補助金以外の制度については“ZEH補助金や併用可能な補助金まとめ”をご覧ください。
目次
ZEH補助金同士の併用ルール

「とりあえず補助金は全部申し込めばいい」
「国の補助金を2種類同時に使えばさらにお得」
このように考える方は少なくありません。
しかし実際には、同じ工事で複数の補助金を重複して受けることはできないというルールがあります。
実際のルール
国の補助金は「1つの工事につき1制度」が原則です。
ただし、工事の内容を分ければ複数制度を組み合わせられます。
| ・窓の断熱改修 → 先進的窓リノベ2025事業・給湯器の交換 → 給湯省エネ2025事業 |
このように工事箇所を切り分けて申請すれば、複数の補助を同時に受けることが可能です。
実際のケースを想定してみると?
例えば、築20年の住宅で「窓は結露がひどいので交換」「給湯器も古くて効率が悪いので入れ替え」という場合、窓は先進的窓リノベ2025事業、給湯器は給湯省エネ2025事業を利用できます。
「同じ窓改修で二重申請は不可。でも工事が異なれば併用可」と覚えておくとイメージしやすいでしょう。
ZEH補助金活用のコツ
・工事内容を明確に分ける
・どの補助金をどの工事に当てるのかを事前に整理する
・併用を前提にする場合は、計画段階から事業者に相談する
ZEH補助金同士の併用を成功させるには、工事内容の切り分けと計画性が欠かせません。
まず重要なのは、どの工事をどの補助金で申請するのかを明確にすることです。
例えば、窓改修を「先進的窓リノベ2025事業」、給湯器交換を「先進的窓リノベ2025事業」、断熱改修を「既築住宅のZEH改修実証支援事業」といったように、工事ごとに紐付けを整理します。
次に、設計段階から補助金の条件を織り込むことです。補助金には断熱性能や設備性能の基準があるため、後から調整するとコストや手間が増えてしまいます。
事前に条件を満たす仕様にしておけば、スムーズに申請が進められます。
さらに、スケジュール管理もポイントです。
国や東京都、区の制度は公募期間や締切が異なります。着工前申請型の補助金では交付決定前に着工すると対象外になるケースもあります。
工期と申請時期を逆算し、早めに動き出すことが成功につながります。
最後に、登録事業者と早めに連携することも大切です。
事業者は補助金申請に慣れている場合が多く、併用できる制度の組み合わせを提案してくれるため、安心して申請を進められます。
まとめ|ZEH補助金の併用可否の整理表
| 組み合わせ | 可否 | ポイント |
| 国 × 国(同一工事) | × | 二重申請は不可 |
| 国 × 国(工事が別) | ○ | 窓と給湯器など、対象を分ければ可 |
| 国 × 東京都 | ○ | 基準が異なるので要確認 |
| 国 × 区 | ○ | 区は国と組み合わせやすい |
| 国 × 東京都 × 区 | ○ | 条件を満たせばトリプル活用可 |
ZEH補助金と他の制度を併用するシミュレーションパターン

ZEH補助金は、他の税制や支援制度と組み合わせて活用できる場合があります。
ここでは、代表的な併用パターンをシミュレーション形式で整理します。
ケース1:国の補助金+住宅ローン減税
想定内容
・窓を「先進的窓リノベ2025事業」で改修
・工事費の残額を住宅ローンで借入
・住宅ローン減税を適用
想定される結果
補助金により初期工事費を抑えたうえで、最大10年間の税額控除を受けられます。
短期的な費用軽減と、長期的な税制メリットを組み合わせる形の併用です。
解説
住宅ローン減税と補助金の併用では、補助金で工事費が減る一方、控除の計算基礎となる借入額も小さくなる点に注意が必要です。
そのため、補助金を受け取った後の借入額でどの程度の控除が見込めるのかを試算し、金利負担や返済期間と比較して判断する必要があります。控除額だけでなく、総支払額まで含めて確認しておくことが重要です。
ケース2:国の補助金+固定資産税の減額措置
想定内容
・「既築住宅のZEH改修実証支援事業」を利用して断熱改修
・改修後、省エネ基準を満たした住宅として「固定資産税の減額措置」を申請
想定される結果
翌年度の固定資産税が一定割合軽減されます。
光熱費削減効果とあわせて、家計への負担軽減が見込まれます。
解説
固定資産税の減額措置は原則翌年度のみですが、断熱改修による光熱費削減効果は継続します。
そのため、減税額だけを見るのではなく、翌年度の固定資産税軽減額と年間の光熱費削減額を合わせて試算することが重要です。
単年度の税軽減と、中長期のランニングコスト削減を分けて把握しておくと、実際の負担軽減効果が見えやすくなります。
ケース3:国の補助金+贈与税の非課税措置
想定内容
・親からの資金援助を受けて新築ZEH住宅を建築
・「ZEH支援事業(戸建ZEH)」を活用
・住宅取得資金の贈与税非課税枠を利用
想定される結果
補助金と非課税枠を併用することで、自己資金の負担を抑えやすくなります。
資金計画の見通しが立てやすくなる点が特徴です。
解説
贈与税の非課税措置は、補助金とは別の制度です。併用する場合は、贈与額が非課税枠内に収まっているかを確認したうえで、補助金を含めた資金計画全体を整理しておきましょう。
特に、自己資金や贈与資金、借入額の割合によって将来の返済負担が変わるため、贈与によってどの程度ローン残高を圧縮できるのかまで試算しておくと判断しやすくなります。
ケース4:国+東京都の補助金+住宅ローン減税
想定内容
・窓改修を国の「先進的窓リノベ2025事業」で申請
・外壁断熱を東京都の断熱改修補助「既存住宅における省エネ改修促進事業」で申請
・工事費残額を住宅ローンで借入し、住宅ローン減税を利用
想定される結果
国と東京都の補助制度で初期費用を抑えたうえで、税額控除による長期的な軽減も見込まれます。
お住まいの地域によっては、さらに市区町村の補助金を追加で併用できる場合もあります。
解説
国と東京都の補助金制度を併用する場合は、対象工事を明確に分けて申請できているかを確認する必要があります。同じ工事費を二重に計上していないか、見積書の内訳を必ずチェックしましょう。
さらに住宅ローン減税を利用する場合は、補助金を差し引いた後の取得費で控除額が計算されているかを確認することが重要です。
制度ごとの計算基礎を整理しておくと、申告時のミスを防げます。
中ケース5:国+区の補助金+固定資産税減額措置
想定内容
・国の「給湯省エネ2025事業」でエコキュートを導入
・区の独自補助金で太陽光発電を設置
・断熱改修を行い、固定資産税の減額措置を申請
想定される結果
補助金による初期負担軽減に加え、翌年度の固定資産税減額が見込まれます。
年度をまたいで異なる負担軽減が続く点が特徴です。
解説
この組み合わせでは、補助金の支給時期と固定資産税の減額時期が異なります。そのため、補助金が振り込まれるタイミングと、税額軽減が反映される年度を事前に把握しておくことが重要です。
資金繰りの観点では、工事費の支払時期と補助金入金時期にズレがないかも確認しておきましょう。支援制度を重ねる場合は、金額だけでなく「時期」まで含めて整理することがポイントです。
各種制度(ZEH補助金、控除、減税)を併用するときの注意点

ZEH補助金は他の補助金や税制と組み合わせて活用できますが、組み合わせによっては条件や注意点があります。
ここでは代表的な併用ケースごとに、押さえておくべきポイントをまとめます。
国の補助金 × 国の補助金
- 注意点:同じ工事で二重申請はできません。
例:窓改修で「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」と「先進的窓リノベ2025事業」を同時に申請するのは不可。 - 対策:窓は「先進的窓リノベ2025事業」、給湯器は「給湯省エネ2025事業」など、工事を明確に別れていれば、財源が同じZEH関連補助金でも併用できます。
国の補助金 × 東京都や区の補助金
- 注意点:性能基準が異なるため、国の補助対象になる仕様でも、東京都や区では対象外になるケースがあります。
- 対策:工事前に事業者と確認し、両方の条件を満たす仕様にすると安心です。
国の補助金 × 住宅ローン減税
・注意点:補助金を受けた分は工事費から差し引かれて計算されるため、住宅ローン減税額がわずかに減る可能性あり。
・対策:補助金を受けても控除は併用可能なので、トータルでの負担軽減効果は十分に大きい。
国の補助金 × 固定資産税減額措置
・注意点:「既存住宅の改修に伴う固定資産税の減額措置(リフォーム促進税制)」については、固定資産税減額は翌年度分だけで、長期的な軽減はありません。
・対策:ZEH補助金で工事費を抑え、固定資産税減額は「翌年度限定の追加効果」として組み合わせるとよいでしょう。
※固定資産税減額措置は新築では数年にわたり適用されますが、省エネや耐震、バリアフリーなど既存住宅リフォームの場合は翌年度分に限られます。
詳細は“リフォーム促進税制【所得税や固定資産税】について”の公式ページをご確認ください。
国の補助金 × 贈与税や相続税の非課税措置
・注意点:非課税措置は年度ごとに条件が変わる可能性があり、時期を逃すと利用できない場合もあるため要注意です。
・対策:贈与や相続のタイミングに合わせて、補助金の公募期間と重なるよう計画するとよいでしょう。
ZEH補助金と併用可能制度についてよくある質問(FAQ)

Q1. ZEH補助金と住宅ローン減税はどちらかしか使えないのですか?
A. 併用できます。補助金を受けても住宅ローン減税は適用されます。
ただし、補助金でまかなった分は工事費用から差し引かれるため、その分控除対象額がわずかに減る場合があります。それでもトータルの負担軽減効果は十分に大きいです。
Q2. 固定資産税の減額は何年も続きますか?
A. 新築住宅の場合は3~5年間(長期優良住宅なら5~7年間)軽減されます。
一方、既存住宅の省エネ改修、耐震改修、バリアフリー改修による軽減は翌年度分のみです。
Q3. 贈与税の非課税枠は毎年同じ内容で利用できますか?
A. いいえ、非課税枠の金額や条件は年度ごとに見直されるため、同じ条件で継続的に使えるとは限りません。
利用を検討する場合は、その年度の制度内容を確認する必要があります。
Q4. 国と東京都の補助金を併用したい場合、申請は一度で済みますか?
A. 申請は別々です。
国と自治体はそれぞれ独立した制度のため、必要書類や申請先も異なります。手間はかかりますが、両方の制度をうまく組み合わせることで補助効果は大きくなります。
Q5. 区の補助金は金額が小さいので、申請する意味はありますか?
A. 区の補助金は数万円程度のものが多いですが、国や都の補助金と組み合わせれば効果がより大きくなります。
また、対象工事の幅が広い場合もあるので、申請する価値は十分にあります。
まとめ|ZEH補助金と併用可能制度を上手に活用して、賢くZEH化を実現!

ZEH補助金は単体で使っても十分にメリットのある制度ですが、住宅ローン減税や固定資産税の減額措置、贈与税の非課税制度などと組み合わせることで、さらに負担を軽減できます。
- 国同士の補助金は工事を分ければ併用可能
- 国+東京都+区のトリプル活用も現実的
- 住宅ローン減税や税制優遇も併用できる
- 既存住宅リフォームは翌年度分限定の固定資産税減額も活用できる
- 贈与や相続税の非課税枠を併用すると資金計画が一段と楽になる
重要なのは、制度ごとの条件や期限を把握し、計画段階から「どの制度をどの工事に当てるか」を整理しておくことです。
ファミリー工房では、ZEH補助金の申請サポートはもちろん、他制度との組み合わせについてもご相談いただけます。
「自分のケースではどの制度を併用できるのか」を知りたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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>>ZEH補助金の概要や併用できる補助金以外の制度については“ZEH補助金や併用可能な補助金まとめ”をご覧ください。

- 監修者
- 近岡 正平
Manager
【保有資格】
一級建築士
二級建築士
福祉用具専門相談員
監理技術者
既存住宅状況調査技術者
建築物石綿含有建材調査者

〒120-0001 東京都足立区大谷田 4-1-20 1F
JR線・東京メトロ千代田線「北綾瀬駅」下車 徒歩7分
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