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テレワークスペースを自宅につくる5つの方法と、生産性を高めるアイテムを

テレワークを行う女性

テレワークスペースをつくる5つの方法

新型コロナウイルスの感染拡大防止対策として、2020年から瞬く間に世間に浸透した「テレワーク(リモートワーク)」。これまで会社と自宅で仕事とプライベートを分けていた多くの方が、最初は大きなストレスを感じていたはずです。また、コロナ禍という特殊な情勢のなかで急きょテレワークという働き方を求められた方のなかには、「自宅に仕事用のスペースがないのでリビングや寝室を仕事場にしている」というケースも多いでしょう。

数ヶ月間程度であればそういった状況も我慢できるかもしれません。しかし、コロナの終焉が見えない状況もあり、テレワークという働き方はより一般化していくことが予想されます。こちらの記事では、テレワークを快適に行うための環境づくりのアイデアや、悩みを解決する方法について解説していきます。

利益90倍のZoom。テレワーク環境を整えることが生産性に直結?

コロナ禍で一気に普及した感のあるテレワーク。アフターコロナ・ウィズコロナの時代も新しい生活様式(ニューノーマル)として定着することが予想されています。それを後押ししているのが、テレビ会議ツールの普及と進化。2020年8月~10月期、Web会議サービスの「Zoom(ズーム)は前年比の約90倍にあたる1億9844万ドル(約210億円)の純利益を記録しました。このZoomのように規模を拡大させた事業者は多く、2021年以降もWeb会議市場の規模は右肩上がりで成長していくと見られています。2023年には、マーケットが2019年の3倍に膨れ上がるという予測もあるほどです。

これまでは「仕事は会社でするもの」という認識が一般的でした。そういったなかで環境を整えるにも、時間が必要です。コロナ禍に突入して1年以上立ちましたが、いまだに「自宅で仕事をするにあたって悩みや解決しなければならない課題がある」という方は多いのではないでしょうか。例えば、在宅勤務の主な悩みには以下のようなものがあります。

【在宅勤務の主な悩み】 ・書斎がなく、ワークスペースの確保が難しい ・仕事とプライベートの境界線がなく集中できない ・仕事上の機密事項などを管理しにくい ・配偶者もテレワークのため、スペースがない ・Web会議のときに自分の部屋を見られたくない ・モニターなどの設備がないので作業効率が落ちた ・インターネット環境が脆弱で仕事がはかどらない ・コンセントや配線の確保が難しい ・収納スペースがないため、資料などで部屋が散らかる ・妻がいる部屋で会議に参加しなければならない ・自宅にいるとテレビや漫画など、仕事以外の誘惑が多い ・見られている意識が下がるので、注意力が散漫になりがち

上記のような悩みや不満を解決することが、在宅勤務の質を向上させ、ひいては「暮らし」と「仕事」のバランスをうまく両立させることにつながるでしょう。

テレワークの導入によって、仕事の評価ルールも変わる可能性が高いと言えます。勤務中の状況を細かく管理することは事実上難しく、途中経過が確認できない以上は、最終的な「仕事の結果」でしか評価できないからです。成果を出せる人の場合はどんどん評価され、そうでない場合は仕事がなくなってしまうことも考えられるでしょう。

「Web会議の市場拡大」と「仕事で結果を出すための環境づくりという大義名分」。テレワークが半ば強制的に推進された状況において訪れたこの2つをうまく利用し、時代や会社のニーズに合わせた働き方を実現するためにも、在宅勤務スペースを整えることは重要と言えます。

自宅以外の場所でテレワークするのは非効率?

カフェ

今後より一般化していくテレワークですが、現時点では「自宅での仕事は難しい」という方もいるでしょう。仕事上必要となるスペースの確保が困難なら、自宅以外の場所でテレワークをすることもあると思います。例えば、以下のような場所が自宅以外のテレワーク場所として挙げられます。

カフェ

テレワークといえば、以前は自宅よりカフェのほうが定番だったこともありました。ノマドワーカーと呼ばれる人たちがカフェで仕事をする光景を、目にしたことがある方もいるでしょう。しかし、週5日の勤務時間をずっとカフェで過ごすのは現実的でなく、また飲食代も毎回500~1,000円かかるとすると月に15,000~30,000円の余計な出費になります。

お気に入りのカフェで、好きな飲み物を飲みながら仕事をする。いつもと違うアイデアやクリエイティビティが仕事に好影響をもたらす可能性もあり得ますが、カフェは一般的にインターネットのセキュリティが甘く、情報漏洩のおそれもあるのであまりおすすめはできません。周囲の話し声が聞こえてくる環境では、仕事にも集中できないでしょう。

シェアオフィス

都心を中心にいろいろなエリアで利用できるシェアオフィス。「オフィス」という名前の通り、仕事で必要な設備が充実していることがメリットとして挙げられます。一定の費用がかかりますが、「どうしても自宅では仕事をしたくない」という場合にはシェアオフィスでのテレワークも有効です。

ただし、いくらシェアオフィスで個室が使えたとしても、シェアオフィスまでの移動やシェアオフィス内での新型コロナウイルスへの感染には十分留意する必要があります。

コワーキングスペース

コワーキングスペースは、都心の駅を中心に点在する、多くの人と空間を共有して仕事をするスペースです。一定の利用料を支払うことで、充実した設備のなかで仕事ができます。とはいえ、シェアオフィスのように個室ではなく、オープンな空間での仕事となり、Web会議時は背後を人が行き来することもあるので、Web会議などには不向きかもしれません。

また1日中利用することも難しいため、「気分転換をするための場所」として使われるケースが多いようです。人との接触は避けられないため、こちらも新型コロナウイルスへの感染には十分注意しなければなりません。

車内

自家用車をお持ちの方が、車内をテレワークスペースとして使う場合もあります。密室でプライベートな空間のため集中しやすく、迷惑をかけずに仕事ができるのがメリット。新型コロナウイルスへの感染リスクも、カフェなどに比べればかなり少ないでしょう。

しかし現実的に考えれば、狭い車内で1日仕事をするのは肉体的な負担が大きく、ストレスも溜まりやすいでしょう。Web会議や資料の確認など、限定的な用途で利用するケースが現実的と言えます。

自宅以外でもテレワークは一時的な選択

上で挙げたように、自宅以外でもテレワークを行うことは可能です。しかし、自宅に比べると「移動時間がかかる」「利用料を支払う必要がある」などのデメリットもあります。総合的に考えると、「ベストではなく一時的な選択」ととらえておくべきでしょう。

そうなるとやはり、テレワーク場所として自宅の環境を整え、「暮らし」と「仕事」を分離しながらも両立する方法が望ましいと言えます。

自分にとって理想的なテレワーク環境をつくろう

テレワークを行う女性

自宅にテレワークスペースを導入する場合、働き方はもちろん、「共働きで2つのテレワークスペースが必要」「小さな子どもがいるので仕事中も常に見える状態にしたい」など、ライフスタイルも考える必要があります。

以下では、自宅のスペースを利用してテレワーク環境を整える事例を5つご紹介します。ご自身に合う事例を見つけて、参考にしてみてください。

リビングの一角を在宅ワークスペースにする

お子さんがまだ小さい場合、目の届く場所で仕事をしたいなら、リビングを区切ってワークスペースにするのも手です。パーテーションやロールスクリーン、プライバシーテントを利用し、簡易的に切り分けた空間をつくり上げることもできます。

この場合はWeb会議時に背景を気にする必要もなく、共働きでも比較的簡単に互いに干渉しない2つのワークスペースを確保できます。窓際に机を設置したり、デスクに設置できるライトを使ったりして明るさを確保することも忘れないようにしましょう。

寝室を区切って在宅ワークスペースにする

寝室は基本的に寝る時以外は使わないので、昼は仕事場所に、夜は寝る場所にと、分けることも可能です。リビングと同様、パーテーションやロールスクリーンなどを使って空間を分けましょう。リビングに比べて生活音を遮断しやすいため、集中して仕事に取り組める環境がつくれます。

ただし、布団などが目に入って集中できないことも考えられます。仕事をする際は、布団などをすべて片付けるようにしましょう。

階段下の空間を在宅ワークスペースにする

階段がある家であれば、階段下のスペースがちょうどいいれてワークスペースになる可能性があります。物置きとして使用されることも多いですが、整理すれば机と椅子を設置できるくらいの空間を確保できるかもしれません。

階段下という性質上、光の確保が重要になりますが、ライトスタンドを設置することで問題を解決できます。簡易的なついたて一つで完全な個室を作ることも可能です。人が移動する際に音が気になる場合は、作業用音楽を聞きながら仕事をするのもよいでしょう。

ウォークインクローゼットを在宅ワークスペースにする

押し入れやウォークインクローゼットはテレワークスペースとして非常に優秀です。不要な荷物を処分すれば、簡単に机や椅子を設置できます。階段下の空間同様、完全な個室になり、クローゼットならダウンライトなどが付いているケースもあるでしょう。

もともと収納目的の場所なので、棚もあり、仕事関係の書類なども管理しやすいと言えます。窓がない場合が多いため、定期的に換気をして集中力を確保しながら仕事に取り組みたいですね。

キッチン横を在宅ワークスペースにする

戸建て(一軒家)やファミリータイプの家には、キッチン横に少し広めの家事スペースや保管庫がある場合もあります。こちらの場合も資料を保管しやすく、勝手口がある場合などはプライベートと仕事を分離するのにも役に立ちます。

キッチン横にたまっている不用品を処分し、空いたスペースを仕事場にするのも、個室をつくるためには有効な手段と言えます。

ポイントはオン・オフの切り替え!テレワークに適したアイテムも紹介

テレワーク用のスペースを確保するにあたって重要になるポイントは、「オンとオフをいかに切り替えられるか」。自宅という極めてプライベートな環境で仕事をするからこそ、切り替えがスムーズにできることは生産性を左右します。

いくら集中力を高めるためのテクニックを駆使しても、物理的な環境が整っていなければ集中するのは難しいもの。自宅にテレワーク用のスペースを確保する際のステップは以下になります。

テレワークスペースを確保する3つのステップ

ステップ1:デスクと椅子を置くスペースを決める

リビング、寝室、階段下、ウォークインクローゼット、キッチンなど場所にかかわらず、デスクと椅子を置くスペースを確保することから考えます。これができない場所は、テレワーク用のスペースに適しません。

ステップ2:自分の仕事に必要なモノを揃える

デスクと椅子を設置したら、次に自分の仕事に必要なものを揃えましょう。ノートパソコン(デスクトップ)は基本として、モニター、キーボード、照明器具、レターケースなど、優先順位を付けて用意します。オフィスの仕事環境(機器の配置など)を再現すると、仕事モードに入りやすくなるでしょう。

ステップ3:収納スペースも可能な限り整える

仕事の効率を上げるためにも、収納は手の届く距離にあることがベストです。とはいっても限られたスペースになるので、強引に置くとかえって煩雑になり、仕事に集中できなくなるでしょう。スペースと相談して収納は別の場所に設置することも、一つの手です。

生産性をアップするちょっとしたテクニック

作業環境を整える際に留意すべき、生産性アップの秘訣をお教えします。

画面の高さは視線に合わせるリクライニングと肘の角度に注意スタンディングデスクも有効
パソコンの画面やモニターが視線の高さにあると、目の疲れや姿勢の悪化を防ぎ、生産性がアップします。リクライニングが110~130度になる椅子で、机に腕を載せた際、肘が90度になる高さに椅子を合わせると首・肩・腰に負担が少ないと言われています。ワークスペースの高さが十分ある場合には、スタンディングデスクを導入するのもよいでしょう。正しい姿勢で仕事ができ、眠気も回避できます。

ワークスペースにあると便利なアイテム

・Webカメラ

・イヤホン

・デスクライト

・ワイヤレス加湿器

・USBポート付き電源タップ

・ケーブル収納

・スマホスタンド

・ワイヤレスマウス

・デジタルノート

・ロールカレンダー

こういったテレワーク・在宅勤務の生産性を上げるアイテムを使うと、仕事環境が快適になります。

まとめ

テレワークに関して、「いっときの我慢」と考えている方も多いかもしれません。しかし、「2023年までにWeb会議の市場規模は2019年の3倍になる」という予測もある以上、コロナ収束後もテレワークという働き方は普及していくでしょう。

リビング、寝室、階段下、ウォークインクローゼット、キッチン。自宅のどこかに簡易的なワークスペースをつくる方法はいくつかありますが、それよりもリフォーム・リノベーションによって専用の仕事部屋をつくるほうが解決への近道になるかもしれません。実際、今後は「テレワークを前提とした住まいを建てる」「テレワークをふまえた間取りにリノベーションをする」という考え方がより一般化すると考えられます。

仕事部屋がないことで生産性が低下し、それが理由で仕事を失ったり、給料が下がったりする未来は十分にあり得ます。しかし、テレワーク環境を整えたことで生産性が向上し、同僚よりも成果を出し続ければ、リフォーム・リノベーションでかかった費用以上の収入アップを実現することも可能。いわば、専用のワークスペースつくることは有益な投資になるのです。 ファミリー工房では、コロナ禍、そしてアフターコロナ・ウィズコロナを見据え、ご要望に応じたテレワーク環境の実現をサポートしています。在宅勤務にストレスを感じている方は、ぜひこの機会に自宅のテレワーク環境を整えてみましょう。