ZEHリフォームの補助金、どう申請する?制度ごとの手続きと注意点を解説(前半)

「ZEHリフォームに補助金を使えるらしいけど、申請のやり方がわからない…」
そんなお悩みをお持ちではありませんか?
ZEH(ゼッチ/ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)リフォームとは、断熱+省エネ+創エネで年間エネルギー収支をゼロに近づけるためのリフォームです。
ZEH対応のリフォームでは、国や自治体から補助金を受け取ることができます。
ただし、制度ごとに申請方法や条件が異なり、「誰が手続きするの?」「必要な書類は?」「いつ申請すればいいの?」など、戸惑うポイントが多いのも事実です。
この記事では、ZEHリフォームで活用できる代表的な補助制度(長期優良住宅化リフォーム推進事業や先進的窓リノベ2025事業、東京都の補助金など)を中心に、申請の流れや必要な書類、注意点、併用のルールまで詳しく解説します。
補助金を確実に受け取るための準備と、信頼できる事業者選びのポイントも紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
>>実際の補助金の申請の流れや注意点、トラブル回避のコツについては“ZEHリフォーム補助金申請の流れまとめ”をご覧ください。
ZEHリフォーム補助金の申請方法と流れ

ZEHリフォームに使える補助金制度の多くでは、申請は個人(施主)では行えず、登録された事業者が代理申請する仕組みになっています。
申請に必要な書類や工程は制度によって細かく異なりますが、基本的な流れや注意点には共通点も多くあります。
ここでは、補助金申請の一般的な手順と、制度別の具体的なポイントについて詳しく解説します。
基本の申請フロー(多くの制度に共通)
① 登録事業者への相談と工事内容の確認
まずは国や自治体に登録された事業者に相談し、補助金の対象になる工事内容かどうかを確認します。
対象製品や工事の条件を満たすか、補助金制度ごとにチェックが必要です。
② 申請書類の準備と提出
申請のタイミングは制度によって異なります。
着工前に交付申請が必要な制度もあれば、工事完了後に申請を行う制度もあります。
利用する制度ごとの申請時期を事前に確認しておきましょう。
【提出書類の例】
・製品仕様書
・設置予定箇所の図面
・工事内容がわかる見積書
・写真(施工前など)
※業者が代行しての提出が一般的ですが、申請締切やスケジュール管理には施主も関心を持つことが重要です。
③ 補助金の交付決定
制度によっては、申請が受理され審査を経て「交付決定通知書」が届いた後に工事へ着手します。
※工事完了後に交付申請を行う制度もあります。
利用する制度の流れを確認し、申請順序を誤らないようにしましょう。
④ 工事の実施と実績報告
工事完了後、業者が補助金の実績報告書を提出します。
再度の写真撮影や報告書類の提出が求められる場合もあります。
⑤ 補助金の振込
実績報告の審査を経て、1〜3か月後を目安に補助金が振り込まれます。
公募型の制度では、さらに時間がかかることもあります。
制度別 申請方法の特徴
| 制度名 | 申請方法の特徴 | 申請者 | 補助金交付のタイミング |
| 長期優良住宅化リフォーム推進事業 | 技術評価や計画書の作成など専門的。専門事業者のサポートが不可欠 | 登録事業者(評価機関連携あり) | 交付決定後着工、完了後に精算 |
| 先進的窓リノベ2025事業 | 製品登録リストに基づき、対象窓を使用すれば比較的簡易 | 登録事業者 | 工事完了後に交付申請、審査後支払い |
| 東京都の太陽光補助 | 太陽光と蓄電池それぞれで別申請あり。事業者登録と製品登録要 | 登録事業者(都の制度登録) | 完了後に実績報告、振込 |
ZEHリフォームで使える補助金制度とは?

ZEHリフォームでは、住宅の断熱性能やエネルギー効率を向上させるために、さまざまな補助金制度を活用することができます。
主に国が主導する制度に加え、東京都などの自治体が独自に提供する補助金も存在し、これらを上手に組み合わせることで、リフォーム費用の負担を大きく減らすことが可能です。
ここでは、ZEHリフォームで申請可能な代表的な補助金制度を簡単に紹介します。
長期優良住宅化リフォーム推進事業(国土交通省)
既存住宅の性能を総合的に向上させるためのリフォームに対して補助金が出る制度です。
一定以上の性能評価を受けた住宅や、長期優良住宅※の認定を受けた住宅に対し補助が受けられます。
※長期優良住宅とは……長期にわたり良好な状態で使用できるよう、耐震性・省エネ性・劣化対策・維持管理のしやすさなどの基準を満たした住宅です。認定を受けると税制優遇や補助制度の対象になる場合があります。
断熱、耐震、バリアフリー、省エネなどの工事が対象となり、ZEH基準に近い改修を目指す人にも適しています。
- 【対象】断熱改修や耐震補強、省エネ機器設置など総合改修
- 【補助額】最大210万円/戸(条件により加算あり)
- 【申請方法】登録事業者による着工前の交付申請が必要
【関連リンク】
【2025年最新版】ZEHリフォームに使える補助金を徹底解説!制度・対象工事・併用のコツ
先進的窓リノベ2025事業(経済産業省/環境省)
窓の断熱性能を高めることで住宅全体のエネルギー効率を向上させるリフォームに対して、国が手厚い補助を行う制度です。
補助率が非常に高く、ZEHリフォームでも中心的に活用されます。
- 【対象】高断熱窓への交換、内窓の設置など
- 【補助額】最大200万円/戸
- 【申請方法】製品指定あり。登録事業者による申請が必要
【関連リンク】
【2025年最新】先進的窓リノベ補助金はいつまで?申請方法やトータルの費用相場をわかりやすく解説!
東京都:災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業(家庭における太陽光発電導入促進事業)
東京都独自の制度で、高断熱改修と太陽光発電設備の導入を組み合わせた住宅改修に対し、補助が行われます。
ZEH化を目指すリフォームと相性が良く、国の補助制度と併用可能です。
- 【対象】断熱材の設置、太陽光発電システム、蓄電池など
- 【補助額】最大80万円以上(条件により異なる)
- 【申請方法】事業者を通じて申請。製品の登録要件あり
【関連リンク】
【2025年最新】東京都で利用できる太陽光発電の助成金・補助金は?もらえる条件や補助額をチェック!
ZEHリフォーム補助金の併用ルールとは?
ZEHリフォームについては、国や自治体でさまざまな補助制度が用意されています。
これらをうまく併用できれば補助額の最大化が可能ですが、一方で「同じ工事内容での併用は原則NG」などの制限も存在します。
ここでは、補助金制度の併用可否の基本ルールや、具体的なOK例、NG例をご紹介します。
基本の併用ルール
| 組み合わせ | 併用可否 | 補足 |
| 国の制度+国の制度(内容が異なる) | ◯ | 窓は「先進的窓リノベ2025事業」給湯器は「給湯省エネ2025事業」など、異なる箇所、異なる制度であれば併用可能な場合が多い |
| 国の制度+国の制度(同一内容) | × | 「同じ窓に対し先進的窓リノベ2025事業と子育てグリーン住宅支援事業」等、同じ工事箇所に同じ財源の制度を重複申請することは難しい |
| 国の制度+自治体制度(同一内容) | ◯ | 多くの自治体で併用可だが、それぞれの制度で申請が必要 |
| 国の制度+税制優遇(住宅ローン減税など) | ◯ | 同時利用可能 ただし制度の対象工事や条件は要確認 |
OK例:併用できるパターン
・断熱窓への改修工事 → 先進的窓リノベ2025事業
・給湯器の交換 → 給湯省エネ2025事業
・太陽光発電の導入 → 東京都の補助金制度
このように、異なる部位や設備に異なる制度を適用する場合は併用が可能です。
とくに東京都の補助金制度(断熱改修や太陽光)は、国の制度とセットで使えるケースが多く、申請の価値が高いといえます。
NG例:併用できないパターン
| ・同じ高断熱窓について「窓リノベ」と「子育てグリーン住宅支援事業」の両方を申請(国の補助金同士でかつ同じ箇所の工事のためNG) ・新築時に太陽光パネル設置を含む工事について東京都の補助金(東京ゼロエミ住宅普及促進事業)を受け、あとから増設のために「家庭における太陽光発電導入促進事業」を申請した(※増設は条件適用外となるため) |
このように、1つの工事内容(窓、給湯器、断熱材など)には基本的に1制度しか適用できません。
ただし、財源が異なる別の補助金制度なら、複数制度を併用できる場合もあります。
補助制度を上手に組み合わせるコツ
- 工事内容を分けて計画し、「窓は国」「太陽光は自治体」と分担する
- 各制度の「対象工事」「申請時期」「対象製品リスト」を事前に確認する
登録事業者に、制度ごとの併用可否を必ず相談する(制度の重複や申請ミスの防止)
ZEHリフォーム補助金の申請で特に注意すべきポイント

ZEHリフォーム補助金は補助額が大きく狙い目な一方、注意すべき点もいくつかあります。
| 注意点 | よくあるミスと背景 | 対策 |
| 1. 制度ごとの申請タイミングに注意 | 着工前申請がルールの補助金において、交付決定前に工事を始めてしまい、対象外になる | この場合は着工前に「交付決定通知」を受け取るのが必須。計画には申請期間の余裕を持つこと。 |
| 2. 対象製品や性能要件を満たしていない | 製品が登録型番や性能基準を満たしておらず不採択になる | 補助対象製品リストや仕様条件を必ず確認し、登録事業者と相談のうえ選定する |
| 3. 書類や写真の提出ルールに不備がある | 撮影ルールの不備や提出書類の漏れにより再提出や不採択になる | 登録事業者と連携し、撮影指示や様式を遵守。事前に申請手順を確認しておく |
| 4. 公募制の制度ではタイミングに注意 | 予算上限到達や受付終了により申請できなくなる | 制度ごとの公募スケジュールを確認し、募集開始前から準備を進めておく |
| 5. 技術評価や認定が必要な制度もある | BELS評価※や等級認定に時間がかかる | 評価機関と連携できる登録事業者を選び、1〜2週間以上の余裕をもって計画 |
| 6. 想定外の補助金対象外事例 | 登録事業者でない施工/着工日ミス/非認定製品など | 申請条件を確認し、事業者まかせにせず施主自身も概要を把握しておく |
※BELS評価とは……建物の省エネ性能を第三者機関が評価し、星や数値で示す制度です。住宅のエネルギー消費性能を客観的に確認できます。
それぞれ詳しく解説します。
1.制度ごとの申請タイミングに注意
補助制度には「着工前に交付決定を受ける必要がある制度」と、「工事完了後に申請する制度」があります。
着工前申請型の制度では、交付決定前に工事を始めると補助対象外になるため注意が必要です。
なぜ注意が必要か?
施主が「早く工事を進めたい」と考え、申請前や交付決定前に工事を始めてしまうと、その部分に関しては補助対象外とされてしまいます。
制度例
・長期優良住宅化リフォーム推進事業:申請を受理され評価を受けた後、交付決定通知を経て着手
・先進的窓リノベ2025事業:工事完了後に交付申請を行う制度
対策
着工前申請型の制度では、交付決定通知を受けてから工事に着手する必要があります。
事前相談〜申請準備に1か月以上かかるケースもあるため、スケジュールには余裕を持って計画しましょう。
2. 対象製品や性能要件を満たしていないとNG
補助金対象となる製品には、登録された型番や仕様が求められています。
よくあるミス
・「省エネだからOKだと思ったが、補助対象製品ではなかった」
・「断熱材は使ったが、性能等級が足りずに非対象になった」
制度例
・窓リノベ:指定された断熱窓グレード(S、Aなど)以外は対象外
・給湯省エネ:対象製品リスト掲載のエコキュートやエネファームに限る
対策
補助対象外の製品を誤って選ぶと、補助金が受けられません。事前に補助対象製品リスト(例:先進的窓リノベの型番一覧)を確認し、認定された型番を選ぶことが必須です。

3. 書類・写真の提出ルールに注意
制度によっては、工事前後の現場写真、設置証明書類などが求められます。
よくあるトラブル
・「写真が不足していて再提出になった」
・「書類の提出形式が制度と合っておらず申請が遅延」
対策
書類の記載ミスや添付漏れ、不鮮明な写真などがあると再提出が必要になります。申請経験が豊富な登録事業者に依頼することで、ミスを防ぎスムーズな審査通過につながります。
4. 公募制の制度はタイミングと枠に注意
公募制の制度は申請のタイミングに注意をしましょう。
例えば長期優良住宅化リフォーム推進事業や既築住宅のZEH改修実証支援事業などは公募制であり、年度内に募集が数回実施される方式です。
落とし穴
・「予算上限に達していたため、受付終了だった」
・「申請書を揃えたのに次回公募まで数か月待つことに」
対策
年度ごとに複数回募集が行われる制度(長期優良住宅化リフォームなど)では、早めの情報収集と仮申請の準備が重要です。
募集枠が埋まる前に書類を揃え、次回公募の時期もチェックしておくことで、機会損失を防げます。
5. 制度によって必要な認定や評価がある
補助額が大きい制度ほど、第三者機関の評価(例:BELS評価、長期優良住宅認定の取得など)が求められることがあります。
対象制度
・長期優良住宅化リフォーム推進事業:長期優良住宅認定や一定以上の性能評価が必要
・既築住宅のZEH改修実証支援事業:BELS評価が必須
対策
技術的審査や性能評価が求められる制度では、評価機関とのやり取りや評価書取得に時間がかかることも。
評価機関と提携している登録事業者に依頼し、工期に十分な余裕をもって進めるようにしましょう。
6. 補助金対象外になる事例も知っておく
・登録事業者でない業者が工事した
・補助対象の要件を一部満たしていなかった
・着工日が申請前だった
・製品の設置が確認できない
上記のようなあやふやな状態で進めると、補助対象から外れてしまうことが意外と多いです。
「登録事業者以外による工事」「認定製品の非使用」「証拠写真の未提出」「着工日が申請前」など、よくあるNG事例を事前に把握し、1つひとつチェックリスト形式で潰していくことが重要です。申請の前後で“自己判断”しないこともポイントです。
後半では、ZEHリフォーム補助金の申請で陥りがちな落とし穴や、申請後にトラブルを防ぐためのポイントを解説しています。こちらも合わせてご覧ください。
>>実際の補助金の申請の流れや注意点、トラブル回避のコツについては“ZEHリフォーム補助金申請の流れまとめ”をご覧ください。

- 監修者
- 阿部 智康
sub manager
保有資格:2級建築施工管理技士

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