ZEHリフォームの工事の流れを徹底解説|事前調査から完了報告までの全工程と住みながら進めるポイント(後半)

前半ではZEHリフォーム全体の工事の流れや各工程の所要期間、想定されるリスクとその対策について解説しました。
とはいえ多くの方が気になるのは「住みながら工事できるのか」「どの工事が生活に影響するのか」という点でしょう。
後半では部位別に住みながら施工できる範囲や注意点、工事期間を短縮するための具体的なポイントを詳しく紹介します。
東京都・23区でリフォームを検討している方が安心して計画できるよう、実例を交えながら解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
>>ZEHリフォームの各種工事の流れ、発生しやすいリスクについては“ZEHリフォーム工事の流れまとめ前半”をご覧ください。
住みながらZEHリフォームは可能?部位別・工事内容別の可否

ZEHリフォームは「住みながら施工できる工事」と「一時的に立ち入りが制限される工事」が混在します。
23区の戸建ての多くは日常生活を続けながら工事を進められますが、内容によって注意点が異なります。
ここでは、部位ごとに“住みながらのZEHリフォームの可否”をわかりやすく整理します。
住みながら可能な工事(影響が比較的少ない)
●窓の交換・内窓設置
| ・部屋ごとに短時間で完了 ・工事は1窓あたり30分〜2時間 ・生活動線の制限も小さい |
■解説
先進的窓リノベで需要が高い窓工事は、住みながら実施しやすい代表例です。
施工は“1部屋ずつ完結”するため、生活への影響が最小限に抑えられます。
●給湯器の交換
| ・工事時間は半日〜1日 ・お湯が使えない時間帯のみ制限あり |
■解説
交換中は一時的にお湯が使えませんが、生活全般に大きな支障はありません。
事前に“お湯が使えない時間”を共有してもらうだけで、不便を最小限にできます。
小見出し:●LED照明・HEMS・空調設備の更新
| ・室内工事中心で騒音が少ない ・在宅ワーク中でも調整しやすい |
解説
設備交換は比較的静かで、工期も短めです。
専有スペースでの作業が中心となるため、生活リズムに合わせて進めやすい工事です。
一部の部屋が使えなくなる工事
●外壁断熱(内側断熱の場合)
| ・室内側の壁を開口して施工する ・家具移動・養生作業が伴う |
■解説
居住しながらでも施工は可能ですが、施工中の部屋は使えなくなります。
複数の部屋に施工する場合、順番を調整して生活への影響を減らします。
●床下断熱
| ・点検口からの作業が中心 ・音や揺れを感じる場合あり |
■解説
生活しながらでも工事はできますが、作業中は多少の振動が伝わることがあります。
施工範囲によっては家具移動が必要になるため、事前準備が大切です。

基本的に家の外で行う工事(生活への直接影響は少なめ)
●太陽光発電システムの設置
| ・屋根上や屋外作業が中心 ・室内の生活にはほとんど影響なし |
■解説
屋根に登って作業するため騒音は出ますが、生活空間が使えなくなることはありません。
ただし、パワコン設置時に一時的に停電を伴う場合があります。
●外壁断熱(外張り断熱)
| ・外回りの作業が中心 ・足場設置による騒音・視界への影響あり |
■解説
生活空間への制限は小さいものの、足場の設置撤去時には音が出ます。
また、窓からの景観が一時的に制限される点には注意が必要です。
施工中に一時的な制限が発生する工事(注意が必要)
●屋根断熱・葺き替え
| ・工事期間中は屋根全体を扱うため騒音が大きい ・小屋裏の荷物がある場合、事前整理が必要 |
■解説
騒音が出やすく、屋根裏に荷物がある場合は移動が必要になることがあります。
短期間で終わる工事ですが、事前の準備でストレスを大幅に減らせます。
●内装仕上げ(断熱と同時に行う場合)
| ・クロス張替えや部分的な造作 ・一部の部屋が使えなくなるケースあり |
■解説
断熱性能を高める工程とセットで実施することが多く、生活空間の一部が制限されることがあります。
工事範囲の優先順位を決めるとスムーズです。
住みながら工事する際のポイント
住みながらのZEHリフォームは可能ですが、快適に進めるためには以下の点が重要です。
| ・工事スケジュールを毎日共有してもらう ・使えない時間・使えない部屋を事前に把握する ・在宅ワークの日は、室内工事の調整を依頼する ・家具移動や養生の範囲を事前に確認しておく ・大規模工事は“順番に分けて施工”できるか相談する |
23区の住宅事情を踏まえた段取りで進めれば、生活しながらでも負担を抑えて工事を進められます。
ZEHリフォームの工事期間を短縮するコツ

ZEHリフォームは工事内容が多岐にわたるため、計画の立て方次第で工期が大きく変わります。
ここでは、無駄な日数を減らし、スムーズに完了させるための実践的なポイントを整理します。
事前調査の精度を高める(床下・屋根裏まで確認)
工事期間を短縮する最大のコツは、着工後の“想定外”を減らすことです。
築年数が進んだ住宅では、普段は見えない部分に修繕が必要な箇所が出てくる場合もあります。事前調査で把握しておくと、工事全体がスムーズに進みます。
■ポイント
| ・床下点検口から内部まで確認してもらう ・屋根裏の断熱状態・雨漏り跡をチェック ・外壁内部の腐食やシロアリリスクも事前共有 |
“着工後に劣化が判明して工事が止まる”という状況を避けるだけで、数日の短縮につながります。
外回り・内装工事の順序を最適化する
断熱・省エネ・創エネの工事には、同時に進められる内容もあれば、順番をそろえたほうが仕上がりや効率が良くなる工程もあります。
■例:工期短縮につながる進め方
| ・外壁断熱と外壁塗装を同時に行う ・屋根断熱と太陽光の架台設置をセットにする ・内窓設置は天候に左右されないため、雨天日に実施 |
こうした“工事同士の相性”を理解しておくと、効率よく工事が進みやすくなります。
補助金スケジュールを最優先で組む

ZEHリフォームでは、国・都・区の補助金によって着工前申請が必須になる場合があります。
この申請が遅れると、着工日そのものが後ろ倒しになり、工期が伸びる原因になります。
■短縮のためのポイント
| ・最初の相談時に「使える補助金」を確定させる ・申請期限から逆算して工事計画を作る ・書類作成は補助金に強い施工会社に任せる |
特に補助金の交付決定には2〜4週間かかるため、申請段階での調整が工期短縮に直結します。
事前に“生活動線の確保”を計画しておく
住みながらのZEHリフォームでは、以下のような生活制限が発生することがあります。
・寝室が一時的に使えない
・給湯器の交換中にお湯が止まる
・養生で部屋の行き来がしづらい
・騒音で在宅ワークが難しい時間帯がある
これらを工事前にスケジュール化しておくと、工事中の中断や再調整が減り、結果として工期短縮につながります。
■具体例
| ・騒音作業は在宅ワークのない日に回してもらう ・給湯器交換は家族の入浴予定に合わせる ・使えない部屋は工区を分けて段階的に施工する |
これらの調整を行うことで、ご家庭の生活リズムに合った動線が確保され、現場作業もスムーズになります。
職人の出入り時間と作業内容を共有しておく
工事が分断される原因のひとつが、「今日は入れない」「ここは作業できない」といった突発的な制限」です。
これを避けるためには、「当日何時に誰が来て、どこを施工するのか」を事前に明確にしておくことが重要です。
■効果的な共有例
| ・作業時間帯を「午前/午後」でブロック分けして共有 ・養生範囲や使用する部屋を前日に確認 ・工事内容に応じて、家族の動線も調整しておく |
細かなコミュニケーションが、結果的に作業効率を高め、工期を短くします。
まとめ(工期短縮のポイント一覧)
| ・事前調査の精度を高め、想定外の追加工事を防ぐ ・外回りと室内工事を並行して進められる計画にする ・補助金の申請スケジュールを最優先で確定する ・生活動線を工事前に整理しておく ・毎日の作業内容を共有し、作業中断を防ぐ |
ZEHリフォームは工程が多い分、計画次第で工期が大きく変わる工事です。
効率よく進めるためには、事前の準備とコミュニケーションが鍵となります。
よくある質問(FAQ)

Q1.住みながらでも工事できますか?
A. 結論として、多くのケースで住みながらのZEHリフォームは可能です。
ただし、外壁断熱・屋根断熱・給湯器交換など、生活に影響が出やすい工程もあるため、「どの部屋が使えなくなるのか」「どの時間帯に騒音が出るのか」を事前に把握すると安心です。
■ポイント
| ・内窓設置・天井断熱は通常通り生活しながら進められる ・外壁工事は足場が必要で騒音も伴う ・給湯器交換は半日〜1日お湯が使えない時間が生じる |
事前に生活動線を共有すれば、在宅ワーク中や子どものお昼寝時間を避けた調整も可能です。
Q2.工事期間はどのくらい余裕をみれば良いですか?
A. ZEHリフォームは天候や工程の相性によって数日〜1週間ほど伸びる場合があります。
特に外壁・屋根工事は雨天で中断しやすく、梅雨や台風シーズンはスケジュールが乱れやすい点に注意が必要です。
■目安
| ・断熱工事:+1〜3日の余裕 ・外壁・屋根工事:+3〜5日(天候で変動) ・太陽光発電:完工→連系までの期間に余裕が必要(電力会社の審査が関わるため) |
全体的には、工事全体の想定期間に対して10〜20%の余白を持つと安心です。
Q3.太陽光発電はいつ稼働開始しますか?
A. 太陽光パネル自体の設置は1〜2日で完了しますが、実際に発電・売電が始まるのは電力会社の「連系(れんけい)」手続き完了後です。
■流れのイメージ
| 1.パネル・パワコンを設置 2.電力会社の申請審査(約2〜4週間 ※状況により1ヶ月以上かかる場合あり) 3.検査→連系作業 4.発電開始 |
屋根工事・断熱工事と同時に進められる場合も多いので、工期全体を短くしたい場合は「太陽光も同時に進める計画」にするのが効果的です。
Q4.工事中に発見された劣化部分の補修はどうなりますか?
A. ZEHリフォームでは、外壁を剥がしたり床下に入ったりする工程があるため、内部劣化が見つかるケースは珍しくありません。
■例
| ・下地材の腐食 ・雨漏り跡 ・断熱材の欠損 ・シロアリ被害 |
多くの場合はその場で写真を共有し、追加費用の有無・補修方針を相談しながら進める流れとなります。
事前調査が丁寧な会社であれば、こうしたトラブルは大幅に減らせます。
Q5.工事中に旅行・不在でも大丈夫ですか?
A. 外壁・屋根工事のように外回りが中心の工程は、家を空けても工事が進む場合があります。
しかし、内窓取付・床下点検・給湯器交換などは立ち合いが必要になるケースがあります。
■不在でもOKなケース
| ・外壁断熱・サイディング工事 ・屋根断熱・屋根葺き替え ・太陽光パネル設置 |
■立ち会いが必要なケース
| ・室内側の断熱工事(天井・床・内壁) ・内窓・サッシ交換 ・給湯器まわりの工事 |
予定を事前に共有しておけば、スムーズに進行できます。
Q6.工事の途中で内容変更はできますか?
A. 可能ですが、工期が延びる・補助金要件に影響するなどの注意点があります。
特に住宅省エネ系補助金は再申請で1ヶ月以上かかるケースがあり、結果として1〜3週間ほどスケジュールが後ろ倒しになることもあります。
内容変更が必要な場合は、着工前に確定させることを強くおすすめします。
まとめ

ZEHリフォームの工事の流れは「現地調査・プラン作成・補助金申請・断熱工事・設備工事・創エネ工事・完了報告」という複数の工程で構成されています。
これらは建物の状態や工事内容によって前後する場合があり、特に外壁や屋根工事では天候の影響を受けやすいため、工期に余裕を持つことが大切です。
住みながら工事を進めることは多くのケースで可能ですが、断熱工事や内装工事など一部の工程では部屋が使えなくなる場合があります。
事前に生活動線や工事スケジュールを共有することでストレスを軽減し、無駄のない工期で進められるでしょう。
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- 監修者
- 近岡 正平
Manager
【保有資格】
一級建築士
二級建築士
福祉用具専門相談員
監理技術者
既存住宅状況調査技術者
建築物石綿含有建材調査者

〒120-0001 東京都足立区大谷田 4-1-20 1F
JR線・東京メトロ千代田線「北綾瀬駅」下車 徒歩7分
営業時間
10:00~18:00 / 定休:毎週日・月
※夏期休暇、年末年始休暇、ゴールデンウィークを除く







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