カスタムZEH
ホーム » カスタムZEH » ZEH » ZEH対応エコキュートの選び方|適合要件・性能基準・メーカー比較まで徹底解説(前半)

ZEH対応エコキュートの選び方|適合要件・性能基準・メーカー比較まで徹底解説(前半)

ZEHリフォームを進めるうえで、多くの方が最初に迷うのが「どのエコキュートがZEHに対応しているのか」という点です。


同じエコキュートでも、効率や制御方式の違いによってZEHの一次エネルギー計算に与える影響が変わるため、適切な機種選定が重要になります。

特に東京23区のように電気代が高い地域では、高効率のエコキュートを採用するだけで一次エネルギー削減量が大きく伸び、ZEH判定が有利になるのが特徴です。

この記事では、

・ZEHに対応するエコキュートの条件
・選ぶべき性能(COP・年間JIS効率・ソーラーチャージなど)
・メーカーごとの“ZEH向きモデル”の特徴
・一般モデルとの違い
・ZEH基準を満たすための組み合わせ方

といった、「ZEH適合のために知っておきたいポイント」を中心に整理します。

「ZEH対応と書いてあるけど、何が違うの?」「どのモデルを選べば審査で有利なの?」と疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にしてみてください。

>>ZEH対応エコキュートの効果、注意点、費用相場は“ZEH対応エコキュートまとめ”をご覧ください。

ZEH対応エコキュートとは?

ZEH対応エコキュートとは「ZEH基準の一次エネルギー計算で有利になりやすい高効率モデル」を指します。

単なる省エネ性能の高さではなく、ZEHのエネルギー計算書に数値として反映できる性能が必要です。

エコキュートは、家庭で大きな割合を占める「給湯エネルギー」の効率を大きく左右します。

外皮性能(断熱や窓性能)だけではZEH基準を満たしにくい住宅でも、外皮性能と設備性能の両方を組み合わせれば、ZEH判定を満たしやすくなります。

ZEH基準における「給湯機の要件(一次エネルギー削減量)」

ZEHでは給湯設備に対して、以下の要件が求められます。

・一次エネルギー消費量の基準値から一定割合以上削減できる性能
・JIS規格の年間効率が高いこと
・ヒートポンプ式給湯機(エコキュート)など高効率設備の採用により、一次エネルギー削減量を確保すること

特に重要なのが年間一次エネ削減量です。

ZEH認定では給湯効率がそのまま判定結果に直結するため、性能値が明確に示されているモデルが求められます。

エコキュートがZEH適合できる理由

ZEH判定は次の2つの要素で構成されています。

①外皮性能(断熱・窓)②一次エネルギー消費量(設備効率)

エコキュートは効率の高いヒートポンプ方式で湯を作るため、外皮性能に関係なく確実に一次エネルギー消費量を削減できることが大きな強みです。

都市部の既存住宅は断熱性能が中程度であるケースが多いため、外皮性能だけではZEH達成が難しい状況もあります。

しかし、高効率エコキュートの導入で評価値を大幅に改善しやすくなるため、リフォームでのZEH化においては非常に重要な設備といえます。

「ZEH対応」を名乗れるエコキュートの条件とは?

メーカーが「ZEH対応」と表記するモデルには、次のような共通点があります。

・COP値が高く、年間JIS効率も高い・太陽光と連携できる“ソーラーチャージ”やAI制御などの最適化機能を搭載・断熱性の高い貯湯タンクを採用・ZEH評価書に記載できる性能値がカタログで明示されている

シリーズ名が同じでも、品番の違いでZEH評価に使えないケースがあります。


そのため、型番ベースで「ZEH適合型番」かどうかを確認することが必須です。

ZEHに適したエコキュートの“性能基準”

ZEH対応エコキュートを選ぶうえで最も重要なのが性能数値のチェックです。

とくに「COP」と「年間JIS効率」はZEHの一次エネルギー判定に直結します。

また、昼間の沸き上げ制御やタンクの断熱性など、細かな仕様も評価値に影響するため、スペック表を正しく読み解く必要があります。

以下では、ZEHで重要となる性能項目を“比較しながら”整理します。

ZEH基準でチェックされるのは“COP”と“年間JIS効率”

ZEH評価では、給湯設備の中でも次の2つの数値が最重要です。

項目意味ZEH評価で重視されるポイント
COP(成績係数)投入電力1に対し、取り出せる熱エネルギー量数値が高いほど効率が良く、一次エネ削減量が増える
年間JIS効率季節変動や実使用を含む年間総合効率ZEH計算で実質的に影響が大きいのはこちら

COPは単純な“瞬間的効率”で、年間JIS効率は“1年を通した総合効率”です。


同じCOPでも、年間JIS効率が大きく異なる場合があるため、ZEH対応モデルを選ぶ際は両方の数値を必ず確認します。

夜間運転だけでなく“昼間沸き上げ制御”が重要な理由

従来は深夜電力を使う夜間沸き上げが主流でしたが、ZEHでは昼間沸き上げが有利になるケースが多くあります。

理由は次の通りです。

・太陽光発電の余剰電力を自家消費できる・昼間の外気温が高く、ヒートポンプの効率が良い・冬の夜間の低温による効率低下を避けられる

そのため、ZEH対応モデルはソーラーチャージやAI最適制御が前提になっているケースが増えています。

保温性能・断熱構造が一次エネ削減量に影響する

給湯の一次エネルギー削減は“沸き上げ効率”だけでは決まりません。


タンク保温ロスの小ささもZEHの評価に関わります。

タンク性能項目内容一次エネ削減での影響
断熱材の種類ウレタン・真空断熱材など高断熱材ほど保温ロスが少ない
タンク構造二重構造・高断熱タンクなど湯温低下を防ぎ、再加熱回数が減る
保温性能数値メーカーが示す保温性能年間の無駄な消費電力が減る

タンクの断熱性能が高いほど、再加熱の回数が減り、一次エネ削減量が安定します。

ZEH審査で見落としがちな項目(ヒートポンプ容量・貯湯タンク性能)

ZEHの一次エネ評価では、次のような“見落とされやすいポイント”が性能差に大きく影響します。

・ヒートポンプ容量が不足する→沸き上げ回数が増え効率が下がる・タンク容量が合っていない→追加沸き上げが必要になる・断熱性能の低いタンク→保温ロスが大きく、一次エネ評価が不利になる

カタログ上のCOPが同じでも、ヒートポンプ容量やタンク断熱の差で年間効率が変わるため、スペックの読み解きが欠かせません。

ZEH対応エコキュートの選び方(スペック比較)

ZEH対応エコキュートを選ぶ際は、一般的な「高圧型」「スリム型」といった分類よりも、ZEH判定に必要な“性能値”を満たしているかどうかが最優先になります。

同じシリーズでも、品番ごとにCOPや効率制御の仕様が異なるケースがあるため、型番レベルでの確認が必須です。

以下では、ZEH向けの判断材料として重要な選び方の軸を整理します。

COP3.0以上を推奨する理由

COPは投入電力に対して取り出せる熱量を示す値で、ZEHでは一次エネルギー削減量に直結する重要指標です。


目安としてCOP3.0以上の高効率モデルを選ぶと、一次エネルギー削減量を確保しやすくなります。

▼COP値の比較(表)

COP値特徴ZEH視点での評価
2.7〜2.9一般的な標準帯一次エネ削減量が不足しやすい
3.0〜3.2中〜高効率帯ZEH対応として安定
3.3以上最上位クラス判定がより有利になる

▼COP3.0以上を推奨する理由

・ZEHの一次エネルギー削減量が大きくなる
・年間効率(JIS値)も高くなる傾向がある
・沸き上げ回数が少なくなり、消費電力が安定する

ソーラーチャージ機能(昼間太陽光連携)の有無

ソーラーチャージは、太陽光発電の余剰電力を給湯に回せる機能で、ZEH評価で大きな効果があります。


「昼間沸き上げ」ができるかどうかは、ZEH対応モデルの重要な判断基準です。

▼ソーラーチャージが重要な理由

・太陽光自家消費率が上がり、一次エネ削減量が増える
・昼間は外気温が高く、ヒートポンプの効率が良い
・冬季の夜間の低温による効率低下を避けられる
・ZEH評価において“創エネとの連携”が有利に働く

夜間だけの運転では効率を最大化しづらいため、太陽光と相性の良い昼間制御はZEHに極めて有利です。

自動最適化・AI制御の有利性

AI制御は使用パターンを学習し、必要な沸き上げを最適化して無駄な運転を抑えます。

ZEHの年間一次エネ削減量にも影響するため、搭載モデルを選ぶ価値があります。

▼AI制御の有無による比較(表)

項目AI制御ありAI制御なし
使用パターン学習ありなし
沸き上げタイミング昼夜を自動判断固定制御が多い
年間効率高くなりやすい季節で変動しやすい
無駄な沸き上げ減る発生しやすい

▼AI制御を推奨する理由

・昼間と夜間の最適な切り替えで効率が安定する
・家族構成の変化にも柔軟に対応できる
・必要湯量を正確に予測し、余剰運転を避けられる

貯湯タンクの断熱性能差(高断熱タンク推奨)

タンクの断熱性能は、湯温低下による再加熱の頻度に関わり、ZEHの一次エネ削減量にも影響します。

断熱材の種類や構造を確認すると、効率差がわかりやすいです。

▼タンク断熱性能の比較(表)

タンクタイプ特徴ZEHに適している理由
高断熱タンク真空断熱材・厚い断熱層保温ロスが少なく、再加熱が減る
標準タンク一般的な断熱材構造保温ロスが増え、電力消費が増える

高断熱タンクのモデルは年間を通して湯温低下が小さいため、ZEH評価が安定しやすいという特徴があります。

省エネラベル・効率区分(統一省エネラベル等)をどう見るか

省エネラベルは、候補を絞る際の“初期判断”として役立ちます。


ZEH判定の最終基準には直接使われませんが、効率の目安として活用できます。

▼省エネラベルの見方

・統一省エネラベルの星の数が多いモデルを優先
・カタログの年間効率(COP・JIS値)を必ず確認
・メーカー独自の省エネ機能(AI制御・断熱タンクなど)は補助指標として活用
・同シリーズでも品番差があるため、型番の効率値を必ずチェック

メーカー別「ZEH対応」モデルの特徴

エコキュートはメーカーごとに制御方式・断熱性能・効率が異なり、ZEH向けのモデルを選ぶ際には「どのメーカーが何を得意にしているか」を理解しておくことが重要です。

ここでは、カタログなどで性能値が確認できるメーカーに限定し、ZEH視点での特徴を整理します。

三菱電機「Sシリーズ/Pシリーズ」ZEH視点での特徴

三菱電機は、年間給湯保温効率の数値を明確に提示しているメーカーです。

メーカー資料では「年間給湯保温効率3.3以上(寒冷地は2.7以上)」がZEHの目安とされており、Sシリーズ・Pシリーズにもこの効率帯に入る型番があります。

■三菱の特徴

・年間給湯保温効率(JIS値)の表記が明確
・断熱タンクの保温性能が高く、再加熱のムダが少ない
・学習制御(AI)により沸き上げ量の最適化を図る仕組みがある
・公式に「ZEH向け」として位置づけられているのはEXシリーズだが、S/Pシリーズでも高効率型番はZEH向き


ZEH申請時には型番ごとの効率値を確認する必要があります。

日立「ナイアガラ出湯」シリーズのZEH適合性

日立は大量出湯だけでなく、年間効率の高さが評価されるメーカーです。

また、太陽光発電の余剰電力で昼間に沸き上げを行う「太陽光発電利用沸き上げ(自動)」に対応した型番が存在します。

■日立の特徴

・高効率ヒートポンプ搭載機種が多く、年間効率が安定・太陽光余剰電力による昼間沸き上げに対応した型番がある・断熱タンク性能が安定しており、保温ロスが小さい傾向・温度性能よりも「年間効率」でZEH適性が判断しやすい

ただし、太陽光連携は全型番共通ではないため、型番確認が必須です。

コロナ「CHOFUKU/ハイグレード系」シリーズの効率特性

コロナは給湯機専業メーカーとして、効率性と省エネ制御に強みがあります。

公式サイトでもZEH・HEMS対応、ソーラーモード、昼間沸き上げへの対応が明記されています。

■コロナの特徴

・太陽光余剰電力を活用するソーラーモード(昼間沸き上げ)対応・ヒートポンプ効率が安定しやすく、ZEHの一次エネルギー削減量に反映しやすい・高断熱タンク採用モデルが多く、保温性能が高い・型番ごとの効率差が明確で、ZEH適合型番を選びやすい

実効効率が高く、省エネ制御のわかりやすさがZEH申請時に扱いやすいポイントです。

パナソニック高効率シリーズ(AI制御の優位点)

パナソニックはAIエコナビによる学習制御を特徴とし、年間効率の高さで選ばれるメーカーです。

上位モデルでは年間給湯保温効率4.0といった高効率帯が確認できます。

■パナソニックの特徴

・AIエコナビが浴槽の冷め方を学習し、保温時のムダな加熱を抑制
・年間効率が高い上位モデルが多数
・昼間の沸き上げ運転や太陽光連携に対応する機種がある
・断熱タンク性能が高く、年間を通して効率が落ちにくい

制御の細かさと効率の高さから、ZEH向きのエコキュートとして評価されやすいメーカーです。

メーカー別「ZEH対応」エコキュート比較表

メーカーZEH向きの主な特徴太陽光連携(昼間沸き上げ)年間給湯保温効率(JIS)断熱タンク性能ZEH向けの注目ポイント
三菱電機(S/Pシリーズ)・効率が高い型番が多い・AI学習制御で沸き上げ量を最適化型番により有無3.3以上の型番あり(メーカー資料)高EXシリーズが公式の「ZEH向け」扱い。S/Pも高効率型番なら適合しやすい
日立(ナイアガラ出湯)・高効率ヒートポンプ・断熱タンク性能が安定対応型番あり比較的高い傾向(型番により変動)中〜高「太陽光発電利用沸き上げ(自動)」に対応した型番が存在
コロナ(CHOFUKU/ハイグレード系)・ZEH/HEMS対応が明記・ソーラーモード搭載の型番あり対応型番あり型番差が明確で判定しやすい高実効効率が高く、ZEH申請で扱いやすいメーカー
パナソニック(高効率シリーズ)・AIエコナビで学習制御・高効率帯のモデルが多い対応型番あり上位モデルは4.0帯(メーカー情報)高制御の細かさが強み。効率が落ちにくく年間値が安定しやすい

■ZEH対応を検討しやすい高効率エコキュートの型番一覧(代表例)

メーカーシリーズ・型番例タンク容量(一般地)年間給湯保温効率(JISC9220:2018)ZEH向きのポイント(要約)
パナソニックHE-JPU37LQS(JPシリーズ)370L(3〜5人)4.0ダブル真空断熱材タンク、ぬくもりチャージ併用で高効率。住宅版プログラム向けJIS効率も公式ページで公開。
パナソニックHE-JPU37KQS(JPシリーズ)370L(3〜5人)4.0/3.8(一般地/寒冷地)ZEH向け高効率帯。ソーラーチャージ、AIエコナビ対応モデルと組み合わせやすいシリーズ。
パナソニックHE-JPU46KQS(JPシリーズ)460L(4〜7人)3.9/3.7(一般地/寒冷地)大家族向けでも効率が高め。ZEHシミュレーションで給湯一次エネ削減量を稼ぎやすい容量帯。
三菱電機SRT-S377(Sシリーズ高圧フルオート)370L(主に3〜4人)3.8区分E・省エネ基準達成率108%。JIS効率3.8でZEH計算時も扱いやすい高効率モデル。
三菱電機SRT-S467(Sシリーズ高圧フルオート)460L(主に4〜5人)3.8460Lクラスで3.8。Sシリーズの中核で、ZEH向けの高効率帯として紹介されるケースが多い。
三菱電機SRT-S376/SRT-S466370L/460L3.8(両機種とも)販社資料でも「年間給湯保温効率3.8」と明記。給湯省エネ事業対象機種としても紹介されている。
コロナCHP-HXE37AZ1(プレミアム〈一般地〉)370L(3〜5人)4.0年間給湯保温効率4.0。ソーラーモードプラス搭載で昼間沸き上げ前提の運用に対応。ZEH・HEMS連携向き。
コロナCHP-E37AZ1V(おひさまエコキュート)370L(3〜5人)3.6(更新後値)太陽光余剰電力の昼間沸き上げに特化したシリーズ。ZEHでの自家消費向きモデルとして位置付け。
日立BHP-FN37XU(標準タンク高効率)370L(3〜5人)3.7年間給湯保温効率3.7。太陽光発電利用沸き上げプラス(自動)やHEMS連携に対応した高効率帯。
日立BHP-FV37WD(プレミアム系高効率)370L(3〜5人)4.2年間給湯保温効率4.2とトップクラス。東京ゼロエミ対象とされる事例もあり、ZEH向けに採用しやすいモデル。

>>ZEH対応エコキュートの効果、注意点、費用相場は“ZEH対応エコキュートまとめ”をご覧ください。

ファミリー工房では、ZEHリフォームの施工はもちろん、補助金の申請から書類提出、完了報告までをワンストップで承ります。
施主様は面倒なお手続きなく、快適な住まいを手に入れられます。無料で現地調査・お見積もりを承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください!

>>無料お見積もり・ご相談はこちら|ファミリー工房
監修者
近岡 正平
株式会社ファミリーDesign

Manager

お客様とコミュニケーションをとって、ご希望にマッチした提案をいたします。
気軽にお問い合わせください。よろしくお願いします。

【保有資格】
一級建築士
二級建築士
福祉用具専門相談員
監理技術者
既存住宅状況調査技術者
建築物石綿含有建材調査者

ファミリー工房

〒120-0001 東京都足立区大谷田 4-1-20 1F

JR線・東京メトロ千代田線「北綾瀬駅」下車 徒歩7分

営業時間

10:00~18:00 / 定休:毎週日・月

※夏期休暇、年末年始休暇、ゴールデンウィークを除く