廊下のリフォームで住み心地も機能性もアップ! 成功させるためのポイントを紹介
リフォームといえば、キッチンやバスルームなどを連想される方は多いでしょう。一方で、連想されにくい設備として「廊下」があります。
廊下は建物にとって重要な場所であるにも関わらず、忘れられがちになってしまうのには理由があります。それは、「滞在時間が短い」から。しかし、短時間しか使用しないとしても、毎日使われている場所であることに変わりはありません。よって、キッチンやトイレと同様、定期的な点検とリフォームが必要となります。今回は、廊下のリフォームのタイミングや成功ポイントについて解説します。
廊下のリフォームを検討するタイミング
廊下のリフォームは、床材だけに限られたものではありません。壁紙や天井などの内装も含めて、「廊下」という設備になります。注意深く探ってみれば、廊下のリフォームを検討するタイミングを知らせるサインに気づくことができます。ここでは、廊下のリフォームを検討するべきタイミングと状況を紹介します。
1.床や壁に劣化や損傷が見られる
・床材に波打っているような歪みが見られる
・歩くたびギシギシと音が鳴る
・床材の表面がワックス剤などが剥がれてささくれができた
・壁紙に剥がれや浮きが見られる
こうした状況であれば、廊下のリフォームを検討するべきタイミングといえます。
2.安全性の向上(バリアフリー化)が必要とされる
同居者が要介護・要支援者と認定された場合、住居のバリアフリー化が推奨されるケースがあります。廊下に手すりを設置する、段差をなくすといった工事が必要です。
あわせて読みたい3.断熱効果の向上が必要とされる
近年、耳にする機会が増えているヒートショック。原因の一つとして、部屋と廊下の温度差があげられています。住宅における断熱設備は、住宅全体を覆うように設置されるのが常ですが、経年劣化や断熱材の品質低下によって断熱効果が下がっている場合があります。断熱効果を高めることは、長期優良住宅の基準を満たすことにもつながります。
あわせて読みたい4.廊下スペースの有効活用が必要とされる
収納場所を追加するために、廊下を活用される方が増えています。通行の妨げにならない高さに棚を設置したり、バリアフリー化の一環として、収納棚にもなるベンチを設置される方もいます。また、床下浸水やがけ崩れなどの懸念がない住宅では、床下収納を追加する方法をとることもできます。
廊下のリフォームの種類
廊下のリフォームといっても、具体的にどのような方法や工法があるのでしょうか。ここでは、廊下のリフォームの種類について紹介します。
リフォームの種類 | 概要 |
---|---|
床材の張替え | 重ね張りや新規張りという工法で、床材を新しくします。 |
バリアフリー化 | 手すりやベンチの設置に加え、床材を滑りにくい材質のものと交換します。 |
壁・天井の張替え | 壁や天井に貼られているクロスを剥がし、新しいものに張替えます。 |
収納スペースの増設 | 壁に棚を設置する、床下にスペースを作るなどして、収納スペースを増設します。 |
廊下の床をリフォームする方法
廊下の床材リフォームには、「重ね張り」と「新規張り」という方法があります。それぞれ、どのような工事となるのかを紹介します。
工法 | 工事内容 |
---|---|
重ね張り | 今ある床材の上に、新しい床材を重ねて張る方法です。断熱効果の向上と、廃材が出ないというメリットがあります。一方で、床材をはがさないため、下地や基礎状態が確認できない、高さが出ることで段差が発生した場合、高さの調節工程が必要となるといったデメリットもあります。また、歪みや劣化が激しい状態の床に対して、この工法を用いることはできません。 |
新規張り | 今ある床材を剥がし、新しい床材に張り替える方法です。床材に歪みが見られる、劣化が激しいという場合は、こちらの工法を用います。床材を剥がすため、基礎に問題がないかも確認でき、必要であれば下地の張替えも合わせて行います。下地の張替えを同時に行うことで、耐久性の向上が期待できます。一方で、廃材処分費用が発生する、工事期間が長くなるといったデメリットがあります。 |
廊下の床材の選び方
ひとことで床材といっても、さまざまな材質のものがあります。
ここでは、主な床材の特徴と選び方について紹介します。
床材 | 特徴 |
---|---|
フローリング | 天然木から切り出した無垢フローリングと、合板に天然木板を貼り合わせた複合フローリングがあります。天然木は調湿と断熱性が高く、複合板は耐水・対候性に優れています。住宅のタイプに関わらず、合わせられる素材です。 |
クッションフロア | ビニール素材で、柔らかい床材です。撥水性、遮音性、耐傷性の高さに加えて、掃除がしやすいというメリットがあります。小さなお子さまがいる家庭に、おすすめです。一方で、熱に弱く、見た目が安っぽく見えるというデメリットもあります。 |
カーペット | アクリル・ナイロン・ウールなど、使用する素材によって異なる雰囲気が出せます。保温性・遮音性が高い一方で、汚れに弱く、ダニの発生やニオイの吸着といったデメリットがあります。高級感を出したいとお考えの方に、おすすめです。 |
タイル | 塩化ビニル樹脂からできているタイル状の床材です。耐傷性、防汚性が高く、一部だけの交換が可能という点においてメンテナンスが楽な素材です。ペットを飼っているご家庭に、おすすめです。 |
廊下のリフォームを成功させるためのポイント
リフォームの時期や工法、使用する素材に関する情報の他にも、工事を行うにあたって知っておいた方がよい情報があります。ここでは、廊下のリフォームを成功させるためのポイントについて解説します。
1.リフォームの目的を明確にする
住宅性能を高める、バリアフリー化、雰囲気を変えるなど、リフォームの目的はさまざまです。目的を明確にすることで、申請できる助成金の種類がわかります。
2.あらかじめ予算を設定し計画を立てる
廊下のリフォームにかかる費用の価格帯でもっとも多いのは、20~50万円です。リフォームを行うにあたって、これだけは必ずやるという箇所を決めておくと、予算が組みやすくなります。
3.家全体のデザインとのバランスに配慮する
玄関からすぐ見える場所となるのが、廊下です。そのため、建物の外観と玄関、その先のドアのデザインなどと調和がとれた素材でのリフォームが望ましいでしょう。
4.使用する素材や設備、機能性を確認する
色味やデザインも重要ですが、床材の素材や機能性が、目的を達成できるものであるかどうかを、確認する必要があります。遮音性やメンテナンスのしやすさなど、求める機能についても、あらかじめ決めておくとよいでしょう。
5.安全性に配慮する
安全性を配慮したリフォームは、バリアフリー化の際に、もっとも求められる項目です。手すりの高さや照明の明るさ、床材の機能は適したものが選ばれているかといった点があげられます。また、壁面へ収納棚を追加する工事では、設置先の壁の状態確認は適切に行われたか、棚の耐荷重テストなどは行われたのかについても確認しましょう。
6.信頼できる業者を選ぶ
なんといっても、信頼できる業者を選ぶことが一番のポイントとなります。日本住宅産業リフォーム協会や、リノベーション住宅推進協議会などに加盟している業者を探しましょう。
あわせて読みたいまとめ
廊下のリフォームを行うことは、住み心地の改善や機能性の向上につながります。工事の内容によっては、国や自治体、介護保険などの利用が可能です。また、工事にかかる費用面だけでなく、保証やアフターサービスなどの充実度も、確認しましょう。
ファミリー工房には、補助金の申請や保証に関する情報だけでなく、のべ10,000件以上というリフォームやリノベーション工事の実績があります。また、木耐協という国土交通省による住宅リフォーム事業者団体・日本木造住宅耐震補強事業者協同組合の加盟事業者でもあります。 廊下のリフォームについて、もっと具体的に知りたい方は当社までお気軽にお問い合わせください。
- 監修者
- 吉澤 理都
Chief
【保有資格】
・一級建築士
・監理技術者
・既存住宅状況調査技術者
〒120-0001 東京都足立区大谷田 4-1-20 1F
JR線・東京メトロ千代田線「北綾瀬駅」下車 徒歩7分
営業時間
10:00~18:00 / 定休:毎週日・月
※夏期休暇、年末年始休暇、ゴールデンウィークを除く
きめ細やかな視点で、お客様の生活に寄り添った提案を行います。
まずは気軽にお問い合わせください。
よろしくお願いします。