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「ZEH対応」とは結局どういう意味?認定との違いと、よくある勘違いを整理(前半)

「ZEH対応」という言葉を目にする機会は増えていますが、具体的に何に対応していればZEH対応と言えるのかは分かりにくいものです。

太陽光を載せた家なのか、高性能な設備を入れた家なのか、それともZEH認定を受けた家なのか。人によって受け取り方が違い、混乱しやすい言葉でもあります。

実際には、ZEH対応とZEH認定は同じ意味ではありません。

また、すべての住宅がZEH認定を目指す必要があるわけでもありません。

この記事では「ZEH対応とは何を指す言葉なのか」を整理しながら、よくある誤解や判断の目安を分かりやすく解説します。

認定や数値に振り回されず、自分の住まいにとってZEH対応をどう考えるべきかを整理したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

>>ZEH認定や数値に引っ張られずに判断するための現実的な考え方については“ZEH対応まとめ後半”をご覧ください。

①:ZEH対応とは何を指す言葉なのか

ZEH対応は正式な制度名ではない

ZEH対応とは、国が定めた制度名や認定名称ではありません。
住宅の性能や考え方がZEHの方向性に沿っている状態を指す、慣用的な表現です。

そのため明確な基準や線引きがある言葉ではなく、使われる場面によって意味合いが変わりやすい特徴があります。

ZEH対応とZEH認定は混同されやすい

ZEH対応という言葉は「ZEH認定」と同じ意味で使われてしまうケースがありますが、実際には別物です。


違いを整理すると、次のようになります。

項目ZEH対応ZEH認定
位置づけ考え方・方向性国が定めた制度
明確な基準なしあり
認定手続き不要必要
数値要件定まっていない定められている

ZEH対応と書かれていても、ZEH認定を取得しているとは限らない点には注意が必要です。

ZEH対応と表現されるときの一般的な意味

住宅の広告や説明でZEH対応と書かれている場合、多くは次のような状態を指しています。

・断熱性能を高める前提で設計されている・省エネ設備を採用しやすい構成になっている・将来的に太陽光などを導入しやすい

これらはZEHを目指す考え方に沿っていますが、それだけでZEH認定が保証されるわけではありません。

ZEH対応は「方向性」を示す言葉

ZEH対応という言葉は「ZEHを目指す考え方に近い」という方向性を示す目安として使われます。認定や性能数値を約束する言葉ではありません。

この前提を理解していないと、次のような認識のズレが生じやすくなります。

・ZEH対応と聞いていたが認定は取れなかった
・一部の設備だけでZEH対応だと思っていた
・想定していた内容と実際の工事範囲が違った

ZEH対応は制度名ではなく、考え方を示す表現である点を押さえておきましょう。

②:ZEH対応とZEH認定は何が違うのか

ZEH認定は制度として定義された「結果」

ZEH認定とは、国が定めた基準を満たし、所定の手続きを経て認められる制度上の区分です。

断熱性能や一次エネルギー消費量など、評価項目と数値基準が明確に決められています。

そのため、ZEH認定は「考え方」ではなく、条件を満たした結果として得られるものと捉えると分かりやすくなります。

ZEH対応は認定を前提としない考え方

一方でZEH対応は、認定の有無を直接示す言葉ではありません。


ZEHを目指す方向性に沿った設計や設備構成であるかどうかを示す、あくまで目安的な表現です。

認定を取るかどうかに関わらず、次のような考え方が含まれている場合にZEH対応と呼ばれることが多くなります。

・断熱や省エネを重視した設計
・設備の組み合わせに無理がない
・将来的な性能向上を想定している

ZEH対応とZEH認定の違いを整理する

両者の違いを整理すると、次のように考えられます。

観点ZEH対応ZEH認定
性質考え方・方向性制度・評価結果
基準の有無明確な基準なし数値基準あり
手続き不要必要
必須かどうか任意取得する場合のみ

この違いを理解しておくと、「ZEH対応なのに認定ではない」といった混乱を防ぎやすくなります。

認定を取らない判断も珍しくない

ZEH対応の家でも、あえてZEH認定を取らないケースは少なくありません。


理由としては、工事範囲や費用、将来の住まい方とのバランスを考えた結果「ZEH認定を取得しないほうがよかった」と判断した場合があるからです。

重要なのは、認定を取るかどうかではなく、住まいとして何を優先したかです。

③:ZEH対応とされる主な要素の整理

ZEH対応は「設備の有無」ではなく「考え方の組み合わせ」

ZEH対応という言葉は、特定の設備が入っているかどうかで決まるものではありません。


断熱、省エネ、創エネといった要素をどう組み合わせ、どこまでを想定しているかという考え方の整理が重要になります。

断熱はZEH対応の土台になる要素

ZEH対応を考えるうえで、断熱は最も土台になる要素です。


設備を入れ替えても、断熱性能が追いついていないとZEH的な効果は出にくくなります。

・外皮性能を意識した断熱計画
・窓や開口部の性能を含めた考え方
・冷暖房効率を下支えする役割

断熱は目に見えにくい要素ですが、ZEH対応の前提として扱われることが多くなります。

省エネ設備はZEH対応を支える要素

省エネ設備は、ZEH対応を分かりやすく感じやすい要素です。


給湯器や空調など、日常的に使う設備が対象になります。

・効率の良い給湯設備
・消費電力を抑えた空調
・住まい方に合った設備構成

ただし、高性能な設備を入れただけでZEH対応になるわけではなく、断熱とのバランスが重要です。

創エネはZEH対応の一要素であり必須条件ではない

ZEHと聞くと、太陽光発電を思い浮かべる方も多いかもしれません。


しかし、ZEH対応において創エネは必須条件ではありません。

・将来的な導入を見据えた設計
・屋根形状や立地条件との相性
・今は見送るという判断も選択肢

創エネはZEH対応の要素の一つであり、必ずしも最初から組み込む必要はありません。

ZEH対応は要素の「足し算」では決まらない

断熱、省エネ、創エネは、それぞれ単独で考えるものではありません。


どこを優先し、どこを抑えるかという組み合わせによって、ZEH対応としての考え方が形になります。

・断熱を優先して設備は段階的に
・省エネ設備を先に整えて創エネは後回し
・将来の拡張を前提にした構成

ZEH対応とは、要素をすべて揃えることではなく、自宅に合った整理を行うことだと考えると分かりやすくなります。

④:ZEH対応と言われやすいケース・言われにくいケース

ZEH対応という言葉は便利な反面、説明の仕方によって受け取り方に差が出やすい表現でもあります。


ここでは、ZEH対応と説明されやすいケースと、そう言い切りにくいケースを整理します。

ZEH対応と言われやすいケースと、そうでないケースの違い

ZEH対応と説明されるかどうかの違いは、工事内容そのものよりも「どの順番で検討されているか」に表れます。

先に住まい全体の前提条件を整理したうえで選ばれているか、それとも目に見える部分から個別に判断されているか。

その検討プロセスの違いが、結果としてZEH対応と呼ばれるかどうかを分けています。

観点ZEH対応と言われやすいケースZEH対応とされにくいケース
断熱断熱を前提に設備計画が組まれている断熱計画を伴わない部分改修
設備省エネ設備が全体設計に組み込まれている給湯器や空調のみを交換
創エネ将来的な導入を見据えた構成太陽光のみを後付け
考え方住まい全体を俯瞰して整理している要素を単体で判断している

上記の表は採用された設備の違いではなく、判断の進め方の違いを整理したものです。

ZEH対応とされやすいケースほど、住まい全体を前提にした検討が先に行われています。

言葉だけが先行しやすい場面に注意する

ZEH対応という表現は、説明を簡略化するために使われることも多く、具体的な中身が省略されている場合があります。


そのため、言葉だけで判断せず、次の点を確認する視点が欠かせません。

・どの部位までを想定しているのか
・将来的な性能向上を含んでいるのか
・認定取得を前提としているのか

これらを整理しておくと、「ZEH対応と聞いていたが内容が想定と違った」といったズレを防ぎやすくなります。

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監修者
阿部 智康
株式会社ファミリーグループホールディングス

sub manager

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