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ユニットバスとは? 定義とよくある誤解、種類とメリット・デメリットを紹介

ユニットバスに入浴する女性

住まいの心地よさを左右する要素の一つが、浴室の設計です。ユニットバスは、家を建てる際の効率性と使いやすさが求められた高度成長期に、急速に普及しました。今では、日本の住宅のほとんどがユニットバスを採用しています。本記事では、ユニットバスの基本から、その種類、メリット、デメリットを詳しく解説します。また、これからリフォームや新設を検討している方々に、どのユニットバスが最適かを見極めるためのポイントもご紹介。快適な住まい作りの一助となるような内容を、わかりやすくご説明していきます。

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ユニットバスとは?

ユニットバスが普及する以前は、床や壁にタイルを貼る在来工法が一般的でした。ユニットバスは 浴槽、シャワー、洗面台などを工場でパーツごとに製造しておき、現場で組み立てるだけで完成するバスルームです。現在では、サイズ・デザイン・機能など多彩なラインナップが揃っています。ここでは、ユニットバスについて詳しく解説していきましょう。

ユニットバスの定義

ユニットバス

ユニットバスは、浴槽、シャワー、洗面台などを一体化したバスルームで、これらの部品は工場製造後、現場で組み立てられます。一体型の設計のため、防水性や断熱性に優れており、バスルームをより快適かつ効率的に利用できます。工場での事前製造により、現場での組み立て時間が大幅に短縮され、工事期や人件費が削減が可能となりました。

ユニットバスの歴史

マンション建設の様子

ユニットバスは、1964年の東京オリンピックを機に日本で開発されました。高度経済成長期の住宅需要の高まりとともに、都市部のマンションやホテルでの利用が拡大しました。以来、ユニットバスはデザインや機能の面で絶えず進化を遂げており、現代の住宅においては欠かせない要素の一つとなっています。今では、浴室乾燥機やジェットバスなどの機能を備えたハイグレードのユニットバスにも注目が集まっています。

よくある誤解

ユニットバス

賃貸物件では、お風呂、トイレ、洗面台が一つの空間にまとめられたものを「ユニットバス」と呼びます。このイメージから、ユニットバスはお風呂、トイレ、洗面台が一緒の空間になったものだと誤解されていることがあります。しかし、実際にはユニットバスにはさまざまな形態が存在し、全てがこのような形式であるわけではありません。浴室のみで構成されるタイプや、浴室に加えて洗面台が付いたタイプなどがあり、利用者のニーズや設置環境に応じた多様な選択肢が提供されています。「ユニット」は全体を構成する各個要素や単位を指す言葉です。したがって、ユニットバスでは、「ユニット」は空間よりも製造過程を指すと理解するとわかりやすいでしょう。

ユニットバスの種類と特徴

ユニットバス

ユニットバスにはいくつかの主要なタイプがあり、それぞれに特有の特徴があります。ここでは、それぞれの特徴を比べてみましょう。

・1点ユニットバス

構成:浴槽と洗い場のみ。
特徴:最もシンプルな形式で、限られたスペース向け。
適用:小規模な住宅やアパートメントに最適。

・2点ユニットバス

構成:浴槽と洗い場に加えて洗面ボウルがある。
特徴:日常の洗面や軽い洗濯にも対応、機能性が高い。
適用:家族が多い住宅や広めのスペースに適している。

3点ユニットバス

構成:浴槽と洗い場、洗面ボウルにトイレを加えた一体型。
特徴:スペース効率が高いが、プライバシーと利便性を考慮が必要。
適用:ホテルや独身者向け住宅、限られたスペースに最適。

ホテルや一人暮らしの賃貸住宅では、浴槽、洗面ボウル、トイレが同じ空間に設置された3点ユニットバスがよく見られます。ユニットバスの選択は日常生活の快適性に大きな影響を与えるため、賃貸物件を選ぶ場合や、リフォームを検討する際にはそれぞれの特徴を把握しておく必要があるでしょう。

ユニットバスのメリット・デメリット

ユニットバス

ユニットバスを選ぶ際には、そのメリットとデメリットを理解しておくことが重要です。ライフスタイルや限られたスペースの使い方などから最適な選択をしてください。

メリット

施工時間の短縮
工場であらかじめ製造されたパーツを組み立てるだけなので、施工時間が大幅に短縮されるため、生活への影響を最小限に抑えることができます。

防水性の高さ
ユニットバスは防水性に優れており、水漏れのリスクが大幅に低減されます。建物の長期的な安全性と快適性が保たれます。

優れた気密性
一体型で成型されたユニットバスは断熱性と気密性が高いため、浴室内の温度を長時間保持することができます。冬でも浴室の温度を保ちやすく、暖房費用を節約につながります。

メンテナンスのしやすさ
ユニットバスはつなぎ目や溝が少ないため、清掃やメンテナンスがしやすい設計になっています。お掃除の手間がかからず、長期的に見ても美観と衛生状態を保ちやすくなります。

デメリット

サイズやデザインの制限
ユニットバスのサイズやデザインは規格化されているため、個別のニーズや好みに完全に合わせるのは難しくなります。

在来浴室からのリフォームの場合狭くなる
現在使用している浴室からユニットバスへのリフォームを行う場合、スペースの制約により浴室が狭くなることがあります。限られたスペースの中でのリフォームでは、利用可能なスペースの最適な活用が重要です。

ユニットバスを選択する際には、これらのメリットとデメリットをバランスよく考慮し、個々のニーズや条件に合った最良の選択を行うことが大切です。

ユニットバスのリフォーム、取り替えのメリット

リフォーム前のユニットバス
リフォーム後のユニットバス

ユニットバスは、進化を続けており機能や省エネ性能が飛躍的に向上しています。古いタイプのユニットバスから、最新のユニットバスにするだけで快適性や光熱費・水道代の節約が期待できます。また、ユニットバスをリフォームすることで、住宅の価値を高めることもできます。

最新の機能とデザイン

古いユニットバスから新しいものに取り替えることにより、最新の機能やデザインを取り入れることができます。近年のユニットバスは、より洗練されたデザイン、快適なバスタイムを提供するための機能的な改良が施されています。デザインはスタンダードからスタイリッシュなモノトーン、自然をイメージした木目調、高級感のある大理石調まで多種多様です。さらに、浴室乾燥機やミスト機能、ジャグジーなど、日常生活を支える機能からリラクゼーション効果を高める機能まで選択できます。予算や希望に応じて選びましょう。

省エネ性の向上

最新のユニットバスは、省エネ性能が高く設計されています。優れた断熱材の使用や効率的な水の流れ設計により、光熱費の節約につながります。リフォーム費用はかかるものの、長期的に見て経済的であり、環境にも優しい選択です。省エネ性の向上を目的としたリフォームには、自治体からの補助金を活用できる場合もあります。リフォームを検討する場合は、補助金の活用についても調査することをおすすめします。

お風呂のリフォームで活用できる補助金についてはこちらの記事をご参照ください。

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まとめ

ユニットバスに入浴する女性


「ユニットバス」というと、お風呂・洗面台・トイレが同じ空間にあるものを想像する方も多いかもしれません。しかし、実際には、工場でパーツごとに製造される一体型のバスルームを「ユニットバス」と定義しています。

ユニットバスは、工場製造と現場での組み立てにより、設置やリフォームにかかる施工時間の短縮・人件費の削減などコストの面でのメリットの他、防水性、断熱性、メンテナンスのしやすさなど使い勝手の良さがあげられます。一方で、ユニットバスの規格に合わない浴室からのリフォームの場合は、サイズやデザインの制限、スペースの問題が生じる可能性もあります。

しかし、最新のユニットバスにリフォームしたり取り替えたりすることにより、最新の機能、デザイン、省エネ性を享受できるのは魅力的ですよね。バスルームを快適な空間にすることで、日々の生活も豊かになることでしょう。

ファミリーグループでは、これまでたくさんの戸建住宅、マンションなどの集合住宅のバスルームをリフォームしてきました。補助金活用のご相談も承っております。新築・前回のリフォームから15年以上経過している場合は、不具合や故障が起きる前にお早めにご相談ください。

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